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青年は健気に声を抑える

2015.04.03.Fri.21:00
マンションの一室にキーボードを叩く音が鳴っている。その音を立てているのは部屋の主である男で、男は机に置かれたパソコンの前の椅子に腰掛け、淡々とキーボードを叩いている。
何気の無い、自室で仕事に打ち込んでいる男の光景。しかし、決定的に普通と違う部分が部屋にはあった。
それは、椅子に座った男の右斜め後ろのロフトの部分で。そこにはロフトの柵からぶら下げられた枷に手首を繋がれて座る事も許されない裸体を快楽でくねらせ、赤く火照った蕩け顔をしている一人の青年がいた。

「っ…ん、っ…!」

眉を苦しげにしかめ、必死に唇を引き結んで声を抑えている青年。羞恥を堪え、屈しないように声を抑えているようにも見えるが、実際の意味は違う。青年が声を抑えている本当の意味は羞恥でも反抗でもなく、単なる忠誠心。愛しい男に声を出さないように、と命令をされたからだ。
与えられた命令に一生懸命従い口を閉じている青年の裸体は、頭上高くから吊るされた腕も、つま先立ちの足も玉のような汗を流しながらガクガクと震えていて、ペニスを裏筋にテープで貼り付けられたピンクのローターに弱く振動させられ、イきたくてもイけない生殺しの状態に追いやられている青年の苦悶を、下手な言葉より分かりやすく視覚で表していた。

「んふ、っ…ふ、ん…!」

ペニスは壊れた蛇口のように透明な蜜をとぷとぷと分泌しすぐにでもイけそうなのに、微弱な振動を繰り返すローターは絶頂に至る刺激を与えてはくれない。
その上、声を禁じられた状態ではイけない苦しみで泣く事はおろか、イかせて欲しいと男の背に向かって懇願する事も叶わず、青年はただただ汗と淫液を床に滴らせながら裸体をよじらせ、男の仕事の終わりを待つしか無い。
しかし、その状況は青年にとって苦しみ以上に悦びが強い物のようだ。何せ、青年はもどかしさと解放されない身体の熱に絶えず責め立てられながらも嬉しそうに緩んだ顔をして、身体と言葉の自由を奪われたまま快楽に追い詰められている今の状況に興奮を際限無く高め、ペニスと乳首を硬くふくらませているのだから。

「っう…ん、ふぅぅんっ…!」

快楽で苛められているはずなのに悦び、全身を震わせて赤く尖った乳首と勃起したペニスをローターごと揺らし、甘い息を漏らしている青年の霞んだ思考と瞳ではもはや男が発していたキーボードの音が止んでいる事にも気付かず、椅子を反対側に回した男が右の頬杖を突いたまま優しく微笑んで自分の淫らな姿を見つめている事実にも気付かないまま、絶頂寸前で焦らされる責めに悦ぶ様を必死に声を抑える様子と共に愛しい男へと見せつけ続けていた。




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