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解放された男は救いを欲して右手を伸ばす

2023.11.12.Sun.21:00
「あっ、んぁっ、ふぁぁぁんっ! 乳首、気持ちぃ! ひんこっ、ぎもぢぃっ! おぢりほじほじもっ、ぎぼぢいぃぃっ!!」

どんなに騒いでも音が外部に漏れ出ないよう設計された地下室に、恥を忘れて自慰に耽る男の甘く蕩けた喘ぎ声が反響し続けている。
衣服を一枚も纏っていない裸体を仰向けに寝転がらせ、硬く尖りきった左右の乳首を指で一生懸命に捏ね回しながら勃起した男根とだらしなく解れきった尻穴を夢中になって責め立てている男は、己を苛む度に生まれる淫らな至福に溺れつつ本能を剥き出しにした咆哮を放ち続けている。

「あぁっ、もっろ、もっひょ、ぎもぢいいのほぢいぃぃっ! ぢくびもっ、ひんこもっ、おぢりもぉぉっ! じぇんぶぎもぢよぐなりだいぃぃっ!!!!」

左右の乳首を指で捏ねれば、その間男根と尻穴には刺激が注がれない状態となる。かといって男根を左手で包んで摩擦しながら尻穴に潜り込ませた指を必死に動かせば、今度は乳首が疼きに襲われる状況となる。
本当は気持ち良い箇所全てで気持ち良くなりたいのに、なれない。そんなもどかしさに苦しみながら、男はその時その時で疼きを多く溜め込んでいる二箇所を慰める。左右の乳首と男根と尻穴の間で両手を忙しなく行き来させながら、男は自らに快感を味わわせ絶頂との距離を詰めさせていく。

「んっ、はぁっ、うぁぁぁんっ! イぐっ、イぎゅうぅ! 射精くりゅぅぅぅっ!!」

自分一人だけの地下室で頂点への到達を宣言する絶叫を発し、そうして跳ね返ってくる自身の声の無様さに興奮を掻き立てられながら、男は何度目かも分からなくなった射精を迎えた。
男根に添えられていた右手が、精液が噴き出している事実もお構い無しに上下に往復し、激しく脈動している肉の棒から雄の白濁を一滴残らず絞り出す。尻穴を貫いていた左手の人差し指と中指が腸壁の熱烈な圧迫を浴びつつ、過敏な弱点である前立腺を苛烈に押し上げていく。
そんな追い打ちを自らに叩き込み、刺激を貰えていないことに不満を示すかのように震えていた左右の乳首の間目掛けて精液を迸り終えた男はぐったりと弛緩した汗と淫液塗れの裸体に命令を飛ばしつつ、先程まで男根を擦っていた右手を甘い至福を消失させ焦りと恐怖に歪んだ表情を浮かべている己の涙に潤んだ視線の先へと伸ばし始めた。

「は、やく……しない、と……」

また、肉体と精神に干渉され悦んで自慰に耽る惨めな存在へと作り変えられてしまう。自分のあり方を無理矢理に書き換える非道な機構に対する怯えを募らせながら、絶頂を切っ掛けにして正気を一時的に返された男はこの辱めからの脱出に繋がる装置に、憎き敵達が醜悪な笑みを寄せつつ残していった装置のボタンに右手を伸ばす。
だが、逃れたいと願う男の思いとは裏腹に、右手はいつまで経っても床に置かれた箱型の装置に触れることさえ出来ない。自身を閉じ込めた檻の鉄格子の間に通した右腕を幾ら頑張らせても、男は苦悶の終了を手に入れる唯一の希望であるボタンを押し込めない。

「やだ、いやだ……早く、早く……っ!」

湧き上がる絶望に打ちひしがれながら男が右腕をばたばたと暴れさせる。しかし、結果はやはり同じで。男はそんな無駄に終わった努力を嘲笑うかのように再び起動し始めた機構に、檻が設置された床の中に仕込まれた機構に何処にも逃れられない心と身体を意に染まぬ自慰の方へと追いやられ出してしまった。

「ひっ!? あぁ、やら……おなにーしゅきぃ……違うぅ! 嫌だ……あぁ、気持ち良いのだいしゅきぃぃっ……!!」

檻の外に出ていた右腕が、勝手に檻の中へと戻っていく。自慰を拒む思考がじょじょに自慰を嬉しがる物へと置き換えられ、無から生成された興奮がうつ伏せから仰向けに戻った裸体を発情へと導いていく。

「あっ、あひっ、んひいぃっ! ひあわひぇ……おにゃにー、ひあわひぇぇっ……!!」

思考を埋め尽くした淫乱な自分の中心でまだかすかに保たれている理性をじわじわとひしゃげさせられながら、男は未練がましくボタンを見つめつつ強制的に掻き立てられた淫欲に本来の自分をまた、跡形も無く押し潰されていくのだった。






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