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無駄な忍耐は残酷な敵達に愉悦を抱かせる

2023.04.25.Tue.21:00
反対の手首を掴んだ状態から離れられない。左右の足裏を密着させた状態から抜け出せない。目と口を厳重に塞がれ見ることもしゃべることも許されない。
意識を取り戻した男を待ち受けていたのは、黒色の粘着テープを用いた数々の拘束だった。
眠っている間に自由を衣服と共に奪われていた男は、焦りを胸に募らせつつ背中で縛められた腕を必死に暴れさせ左右を一つに繋がれた足をめちゃくちゃに振り乱しながら危機からの脱出を試みた。自身が転がされていたベッドらしき物体の上でのたうち回りつつ、男は救いを望む唸りをなりふり構わずに放ちながら逃走を求め続けた。
しかし、どんなに頑張ろうと男が置かれた状況は変わらない。厚く重ねられたテープに閉じ込められている手は拘束を振り払う以前に指一本を動かすことすらもままならない。テープに隙間無く包囲された足は拘束から抜け出す意思とは裏腹にテープの檻を耳障りに軋ませることしか出来ない。視界を遮るテープを剥がそうと顔面をベッドに擦り付けてみても、喉が破れんばかりに声を発して惨めに助けてくれの意思を飛ばしても、男は剥がれる気配すら見せないテープに絶望し監禁場所に選ばれた部屋に虚しく反響する己の声に打ちひしがれるしか無い。
何をしても、捕らわれた事実は覆せない。どんなに試行錯誤を重ねても、意識を失う前に背後から自分を襲ってきた男が属する組織の支配からは脱せない。
自らが置かれた立場を一分一秒ごとに再認識させられ希望を削ぎ落とされていく男はもはや、別室から監視カメラ越しに自分の無駄なもがきと叫びを堪能しみっともなく跳ね回る男根を嘲笑っていた敵の男達がもたらした拷問に、為す術無く心と身体を蝕まれるだけの存在でしか無いのだ。

「んうぅ!? ぶぐっ、んむうぅ!!」

部屋の中に、異音が奏でられ始める。空気が漏れるような甲高い音が制限を施されていなかった男の耳に届く。
それに気付いた瞬間、男は毒性を有した気体の注入を連想し一層激しく拘束との格闘を行い出した。無論、勢いを増したところで拘束が外れるようになる道理など無い。死の恐怖に怯え、焦燥を膨らませながらひたすらに足掻く男の努力はやはり別室で鑑賞している敵を悦ばせるだけの無意味な行動でしか無い。
流し込まれている気体を、唯一の呼吸孔に変えられた鼻で吸入させられる。その結末を拒む手段を一つ残らず叩き潰された男はもう、毒よりも残忍で悪趣味な性質を有した気体を呼吸の度に取り込まされながら、敵を憎む反抗心を滾らせている思考を狂わされる以外の展開を選び取れはしないのだ。

「っぎゅ!? むぼ、ぶおぉ……っ!?」

鼻に届いた気体が放つ甘い香りに、男が狼狽する。その狼狽を無視して勝手に火照りを加速させていく裸体が、男を戦慄へと導く。
この気体は、媚薬だ。それもおそらく自分が調査していた、自分を拉致した組織が捕らえた人間を淫猥な商品に仕立て上げる際に用いている強力な媚薬だ。
冷静な分析を行う脳を呼吸に合わせて淫欲に侵食されながら、抗う理性を上回る速度で肥大化していく欲望に丸出しの男根を硬化させ、乳首を尖らせ、余計に媚薬を取り込むと理解しつつも息を荒げながら、拘束と戦う余裕をあっという間に掻き消された男は快楽を欲しがる本能を抑え込む忍耐の光景で、何もかもを忘れ不自由な裸体を無様にくねらせて男根をベッドに擦り付け射精を繰り返す最後をすでに確信し予知している別室の敵達に先程以上の愉悦を捧げていくのだった。






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