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男は必死のおねだりで数字を減らす

2022.11.16.Wed.21:00
「お願い、じまずぅっ! イかせで、くらひゃい! お願いしますぅっ! イっ、イかしぇへ、ぐだざいぃぃぃっ!!」

黒革で作られた首輪の前部と、左右の手首に嵌められた黒革の枷を繋ぐ短い鎖を甲高く鳴らしながら、男が誇りを捨てた哀願の絶叫を狭い部屋に反響させ続けている。手首と首輪を繋ぐ拘束のせいで自らの腕に太ももを抱えさせられた状態から離れられなくされた足に施された追い打ちの拘束を、足首に装着された枷と部屋の壁に打ち付けられた金具を結ぶ長い鎖を手の物と同じように鳴らしながら、男は背中のみをベッドに預けさせられた汗塗れの裸体を苦しげに痙攣させつつ、打ちのめされた心が欲しがっている絶頂を請う言葉をなりふり構わずに放ち続けている。
その悲痛で無様な願いの宛先は、男を捕らえ自由を奪った非道な組織ではない。男が喉の痛みも構わずに叫びを飛ばしている相手は、無防備にさらけ出され硬く膨張した状態で脈動を繰り返す男根の先に見えるモニターを携えた無慈悲な機械だ。それは尻穴にねじ込まれた後に空気を送り込むことで自力での排出を不可能にされたアナルプラグと、男根の根元と亀頭の真下に巻き付けられた黒いベルト型のローターの駆動を操る箱状の機械。決められた回数指定したおねだりの文言を口にすればもどかしいだけの責めをより強い快楽に結び付いた物へと引き上げてくれる、そう告げる残忍な敵達の手で設置された、冷酷な機械だ。

「お願いしまっ、ひゅぅぅっ! イがじぇで、くらっ、ひゃいぃぃっ! おっ、おねがっ、お願いしま、じゅぅぅぅっ!!」

射精したくても出来ない快感という生殺しの拷問から逃れたいと考えながら、自らの手で慰めることも叶わないまま加えられるもどかしい地獄に理性を砕かれた男は憎んでいた敵達から提示された屈辱的なおねだりを無我夢中で何度も何度も叫ぶ。
叫ぶ度に表示されている数字をゼロへと近付けていくモニターに惨めな安堵と至福を募らせながら、男はこの絶叫の果てにある射精の瞬間に歓喜を湧き上がらせつつ、渇望に支配された言葉を休み無く飛ばしていく。

「お願いしますっ! イかせでくらひゃいっ! お願いじまじゅ! イがひぇでぐらっ、じゃいぃ!!」

あと少し、もう少し。遂に十を切ったモニターの数字に正気を失った笑みを浮かべつつ、男が目前に迫った淫猥な救済に対する焦りが滲んだ声音で今までより早口におねだりを発する。やっと射精をさせて貰える。敵の手に堕ちた日の男からは、尊厳を破壊し肉体を快感無しではいられない物へと作り変える調教を加えられる前の男からは想像も付かない感情を抱きつつ、敵の思い通りに陥落した男は震える唇と痛む喉を一生懸命に酷使しておねだりを口にする。
だが、長い時間を掛けてモニターに表示されていた気が遠くなるような数の数字をゼロにした男を待ち受けていたのは、期待していた大きな快楽ではなかった。おねだりを必要な回数行ったら責めが激しくなると教えてきた敵達の言葉に嘘は無かったが、男根と尻穴をいたぶる淫具達の駆動の変化は、実際に装着され弄ばれている男からしてもわずかとしか形容しようの無い微々たる物だった。
ほんの少しだけ快楽の量を増やし、射精を願う欲望を刺激した淫具達。そして、淫具が先程よりもかすかに上の責めを開始すると同時に新たな数字を映し出し、おねだりの再開を促してきたモニター。それらの現実に打ちひしがれ最後の砦として繋ぎとめられていた正気を跡形も無く破壊された男は、自分を騙した敵達への怒りではなく懇願を胸に膨らませつつ、諦めとは真逆の一層切羽詰まった絶叫を今よりも苛烈な責めを引き寄せる為に放ち始めた。

「お願いじまずっ! イがじぇでぐらじゃい!! おにぇがいじまっ、じゅ! イがぜでくりゃひゃいぃぃぃーっ!!」

もう、射精の開放感を得ることしか考えられない。
何もかもを出口を見失った欲望に蝕まれた男が自由を取り上げられた裸体を悶えさせつつ獣の咆哮のように飛ばすおねだりを仕込まれたマイクで拾いながら、決して射精には辿り着けない駆動をまだ十段階以上残している機械は己を作製した男達の設定に従って自身から伸びたコードの先にある淫具達で男をもどかしく嬲り、希望ではなく絶望と化したモニターの数字を涙に濡れた男の目の前で残酷に減らしていくのだった。






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