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哀れな猫達は全てを忘れさせられたままお互いを貪り合う

2022.11.02.Wed.21:00
「んにゃっ、にゃぅ! んにゃぁぁぁっ!!」
「にゃふっ、はっ、にゃぉぉ! にゃぁぁぁーっ!!」

猫のような鳴き声を喉が破れんばかりに放ちながら、二人は分厚い強化ガラスで作られた透明な壁を猫の足を模したふわふわなグローブを装着された手でばふばふと休み無く叩き続ける。すぐ近くにいるもう一人と協力しても決して外れない。必死になって引っ張り合ってもまるで肌に直接融合させられているかのような痛みを覚えるだけでどうやっても振り払えない。そんなグローブと、ブーツと、頭部と腰に取り付けられた猫の耳と尻尾飾りを震わせながら、白猫と黒猫に変えられた二人は機械製の赤い首輪から吊るされた鈴をちりちりと鳴らしつつ何故か人語を発せなくされた口で異常な状況からの助けを欲している。
強化ガラスに仕切られた狭い空間に閉じ込められた状況で目を覚まし、ガラスの向こうに見える無人の部屋に対して救いをねだり続ける猫達。元々纏っていた衣服の代わりに猫を元にしたあらゆる意味で普通ではない衣装を着せられ、手足の指を使うことも人語を紡ぐことも認められない無様な立場でにゃあにゃあと哀願を放ち続ける惨めな猫達。
そんな猫達が二人きりで恐怖に打ちひしがれながら虚しく救助を願う時間がどれくらい維持された頃だろう。不意に猫達が目にしていたガラスの向こうの部屋に存在する扉が開き、そこからは白衣を身に着けた十数人の男が現われた。

「んにゃっ!! にゃぅ、ふにゃぁぁぁっ!!」
「にゃおぉ! うにゃおぉぉっ!!」

ようやく、懇願をぶつける明確な相手が現われた。二人は鳴き声にわずかな悦びを滲ませつつ、白衣の男達に一際激しくさせた助けてを飛ばし始めた。
けれど、白衣達は悲痛な鳴き声を耳にしても、丸出しになった男根を隠すことも忘れて潤んだ目でここから出してくれと求める二人の様子を目にしても、淡々とした態度を崩しすらしない。
両手両足及び頭部と腰に癒着の仕組みを応用する形で取り付けさせた猫の装飾の状態が想定通りに問題無く保たれている事実を確認し、人語を没収させ猫の言葉での発声を強要する首輪の機構がしっかりと作動している状況を把握し、この醜悪な研究が開始して初めての親子での適合者を用いた実験が今から執り行われるという情報に表情をほんのりと歪ませる白衣の男達は、自身が所属する非道な組織の手で拉致された罪無き親子達が幾ら猫の鳴き声で許しを請うても首輪の効果が発揮されているとしか認識しない。
常識からかけ離れた者達の標的へと一方的に定められ、味方のいない空間で猫に作り変えられた親子はもう、隣にいる息子だけは、父だけはと願う自己犠牲の思いを無視されながら無慈悲な実験を開始されるしか無い。逃げ場の無い空間に流し込まれるマタタビの香りを含んだ強烈な媚薬ガスに為す術無く全身を包み込まれることしか出来ない親子はもはや、呼吸の度に淫蕩な酩酊を加速させられながら人間としての自覚を削り落とされるしか無い。
悪の手に堕ちた哀れな猫達は、同じ場所に監禁されたもう一匹が自身の父であることを、息子であることを忘却させられながら、湧き上がる衝動の解消を最優先に考える獣へと仕立て上げられるしか無いのだ。

「にゃっ、にゃぅ、はにゃ、んにゃぁぁ……っ!?」
「にゃぉ、にゃうぅ! はぁ、にゅふぅ、みにゃぁぁ……!!」

呼吸が荒く乱れる。呼吸に合わせて肉体が火照り男根が硬度を増していく。
異常を察知しながらも対処の術を持ち合わせていない猫達は、ガラス越しに見える白衣の男達の冷徹な観察の視線に心を砕かれながら、やがて助けをねだっていた口を重ね合い、理性による制止を失った状態で発情に追いやられた肉体を夢中で慰め合い始めるのだった。






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