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依頼に従い男達は無慈悲な記録を淡々と残す

2022.10.10.Mon.21:00
目を覚ますと男はすでに、抵抗と逃走を不可能にされた絶望的な格好へと追いやられてしまっていた。
指の使用を禁じる機構を有した黒革製の手袋と手首同士を短い鎖で結び拘束する黒革製の手枷が一体となった頑丈な拘束具は、生身の男が力を込めて暴れたくらいでは外れない。手を縛める拘束とベッドの頭側に位置する金属製の柵を後から足された鎖と南京錠を用いて遊び無く結合された男は、目を覆い口を塞ぐ黒色の粘着テープに触れることさえ叶わない。
纏っていた衣服の代わりに行動を制限する道具達を与えられた男はもちろん、意識を取り戻した直後に己に訪れた異変を察知してじたばたと裸体をよじらせながら言葉にならぬ声で助けを求めたが救いがもたらされることは無くて、理不尽に捕らわれ裸体を無防備にさらけ出させられた哀れな男は、一層理不尽な逆恨みという理由で自分への復讐を決定した男の要求に沿って動く金で雇われた男達の思い通りに嬲られる様を、残忍な依頼者を悦ばせ充足へと至らせるのみならず自分への切札としても機能する写真や映像として記録に残されるしか無いのだ。

「んーっ、むぐ、むうぅんっ! ふっ、ふうぅ! んぅぅーっ!!」

嫌だ、やめてくれ。心からの懇願を男がくぐもった声で発しても、仕事で男を辱めている男達は全く意に介さない。
ベッドの上で悶える裸体を数人がかりで取り囲み、必死で逃げ回る弱点を悠々と指先で追いかける男達は、ただ淡々と依頼人の目的達成を優先するのみで慈悲を欠片も抱きはしない。
乳首を捏ねて弾き、男根を揉み込んで扱き、裸体全体をくすぐるように指を滑らせる男達は閉ざされた視界の向こうで生まれ続ける刺激に身構えることも許されない男が甘い悲鳴を上げながらよがる様にレンズを向けつつ、男から今以上の痴態を引きずり出す為の行動を繰り返していく。

「むぐっ!? んふぅ……! むっ、ぐうぅ……っ!!」

唯一の呼吸孔となった鼻が、テープに覆われた顔面を覆うようにして押し付けられた白布に遮られる。強力な媚薬を染み込まされた白布に呼吸を支配された男は、息をとめたら鼻を摘ままれ媚薬の吸入を促す為の息苦しさを引き起こされるというその身で思い知らされた現実に打ちひしがれつつ、前の媚薬の効果が落ち着き始めた肉体を新鮮な媚薬による発情へと為す術無く追い立てられていく。

「むぅ、むふぅぅ! ふー……っうぅ! んみゅぅぅぅぅっ!!」

何で自分がこんな目に。と思考を巡らせる余裕さえも無くしたまま絶頂を強要される。
どうしてこいつらは自分にこんなことを。と分析する暇も認めない淫獄に絶叫を上げながら、途切れない発情の中射精に次ぐ射精へと導かれていく。
そんな男を作り出した男達は我を忘れてよがり狂う男をあらゆる角度から撮影し、憎しみを寄せた男を辱める為だけに大枚を叩いた依頼者の欲する写真と映像を精液を噴き出させている男とは真逆の冷静な態度で、手際よく作り上げていくのだった。






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