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絶望の牢獄で兄弟は幸せで虚しい遊戯に耽る

2022.10.03.Mon.21:00
念の為に。心配性の両親がそう言って自宅の地下に用意したシェルターは、双子の少年にとっては非日常を感じさせるただの遊び場と化していた。
どんなにゲームで盛り上がっても周りの家の迷惑にはならない。物を壊して怒られない範囲であれば内部で運動と称してはしゃぎ回っても何の問題も無い。他の兄弟は絶対に行っていないイケない遊びに耽っても始末さえ怠らなければ誰にも気付かれず文句も言われない。そんな地下シェルターは少年達にとっては本来の目的からは外れたただの楽しく背徳的な空間となっていた。
だが、今は違う。両親が旧友の見舞いに出掛けると言って家を離れ、その間にいつもの如く兄弟で淫らな遊戯に勤しんでいた際に訪れた厄災によって真の役割を図らずも発揮し始めたシェルターは今、絶望に打ちひしがれる二人を変わり果てた外部から守り内部に閉じ込める空間へと変貌してしまっている。
もう二度と、おそらく両親には会えない。シェルター内に用意されている外界の様子を伺う為のカメラから送られた映像を目にしても、二人にはかつて自分達と同じ人間であったモノ達の姿しか確認出来ない。広い遊び場だと感じていた狭く重苦しい空間から脱したいと願っても扉は厳重にロックされていて解錠出来ず、分厚い扉の向こうからは自宅へと潜り込みシェルターへと続く階段を下りたモノ達が扉を引っ掻く音のみがかすかに、絶え間無く聞こえている。
一人きりでなくて良かった。食料をはじめとした生活に必要な物質は滅菌された空気を元にした液体原料を用いて半永久的に調達出来る。そんな事実のみが希望となった空間に閉じ込められた兄弟はやがてじわじわと正気を削り落とされていき、ある日を境に世界が破滅に至った日の遊戯を毎日繰り返すようになった。
それは、認めたくない現実から目を逸らす為の行動だ。今日は犬になりきって、僕の命令を従順に守ってごらん。兄にそう告げた弟も、弟に犬として扱われる屈辱と惨めさがもたらす被虐に酔いしれている兄も、まるで外界の破滅を忘れきったかのように淫蕩な遊びを全力で愉しんでいる。せめて自分達が望む幸福な形で理性を消失させることが、今の二人にとって唯一の救済なのだ。

「ほらワンちゃん。取っておいで」
「わんっ、あぉんっ!」

人でなくなったモノが向こうに集まっている入り口の扉を避けた壁際に投げたボールを、犬になりきり四つん這いの体勢を取った兄が口でくわえて弟の元へと持ち帰ってくる。
両親に気付かれないよう買ったふわふわな薄茶色の毛に覆われている犬の足を模したグローブとブーツを身に着け、犬の耳飾りを頭頂部に装着し、尻穴を奥まで貫く極太の張型と一体化した犬の尻尾飾りを硬く張り詰めた男根と一緒に揺らめかせながら、兄は犬の鳴き声を上げていた口で緩く噛み付いたボールを主に君臨した弟の指示通りに取ってくる。

「ふふっ、良い子だね。良い子には……乳首コリコリのご褒美だよ」
「あぉっ、んもっ、ひゃぉぉっ!」

地下シェルターに設置された四つあるベッドの内の一つに腰を下ろした弟が命令無しで犬の芸であるチンチンのポーズを作った兄に褒め言葉を送りつつ、尖りきった左右の乳首を指先で摘まみ捏ね回す。ボールに塞がれた兄の口が悦び色の悲鳴を上げることを承知で、弟は直接苛められずとも頂点に達せるよう破滅前から躾けていた兄の男根が心地良さげに脈動している様子を見下ろしつつ、指先に捉えた乳首を甘く巧みにいたぶっている。

「ワンちゃん、乳首でイっちゃいそう? 良いよ、イきなさい。ご主人様の指でエッチな乳首をこねこねクニクニされながら、触られてもいないおチ○チンを何度も何度も射精させなさい。良い子のワンちゃんなら……もちろん出来るよね?」
「んまっ、もおぉ! はむぅぅぅんっ!」

兄の乳首を弄びながら絶対の主として振る舞う弟と、主となった弟に支配されながら幸福に浸りくぐもった鳴き声を上げつつ射精に向かう犬の兄。その跡形も無く壊れない為に自ら甘く壊れることを選択した哀しき兄弟は今日も、昨日と、一昨日と、そのまた前と全く同じ行動を録画映像を流すかのように一日に渡って再現しながら、無音の時間が訪れると嫌でも意識させられることとなる扉向こうの引っ掻き音の掻き消しを求めて何十回目かも忘れた飼い主と淫乱犬のごっこをまた繰り返し、滅亡した地球の片隅で悦楽に仲良く、虚しく溺れていくのだった。






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