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あり得ぬ硬直と共に青年は今日も責め嬲られる

2022.09.22.Thu.21:00
動かずに、しゃべらずに、ここで良い子に待っていなさい。一方的に与えられた命令を、青年は従順に守り続けている。
まるで生命を持たぬマネキンのように全身を静止させ、一切の発言を行うこと無く、青年は地下室の壁際に置かれたベッドの上で命令を下した飼い主の男の帰還を待ち続けている。
瞬きや呼吸といった最小限の動きを除く全てを停止し、裸体を間抜けで無様な姿に維持させている青年。ベッドに背中のみを預けた格好を取り、自らの膝の裏側を抱える位置に運んだ両手でピースサインを作り、恥部を無防備に露出させている事実を嬉しがっているかのような蕩けきった表情に保たせている青年。そんな異常な姿を取っている青年はもう、己の内で渦巻く恥辱を嫌がる思考を表に出すことさえも叶わない。自分を捕らえた悪を束ねる男の手で脳に直接手を加えられ、憎い男が言い渡すありとあらゆる指示を何一つとして拒めない存在へと貶められた哀れな青年はもはや、人間では本来不可能なレベルでの硬直を強要された裸体の中で外側に逃げられぬ怒りと恐怖と絶望を無限に膨らませるしか無い。
敵の手に落ち自力では絶対に覆せぬ支配を施された惨めな青年は今日も、数時間ぶりに地下室へと戻ってきた悪の首領に愉悦を剥き出しにした残忍な笑みを浴びせられながら、欲望を満たす玩具という同意無く任命された役割を反抗を示すことさえ許されぬまま遂行させられるしか無いのだ。

「ヒーロー君、ただいま。私がいない間、自分がどれだけ情けない生き物になったのかを理解して、愉しんでくれたかな?」

返事さえ行えない青年に捕らわれの立場を思い知らせる言葉をぶつけながら、首領が青年との距離をゆっくりと詰めていく。
後ずさることも出来ず、ピースサインを作らされた手だけでなくその手に膝を押さえ込まれた足を暴れさせることも禁じられた青年が瞳に滲ませる来るなの思いを嘲笑い、無自覚に溢れ出ている怯えの呼吸を堪能する首領が、戦う以前に指一本すら自由に動かせなくされた元ヒーローという玩具に対する歪んだ優越感を募らせつつ、一歩また一歩と近付いていく。
なりふり構わない哀願の絶叫も放てない。足を前に運ぶ悪の首領から視線を逸らせもしない。無慈悲な現実に打ちのめされる青年の内部で溜まりに溜まった戦慄が許容量を超えて弾け、かつて正義であった青年の目を濁らせる。その敗北宣言と同義の諦めの反応を眺めて微笑むと同時に青年を間抜けな体勢で置き去りにしたベッドの前に辿り着いた悪の首領は、自分の言うことをどんな内容でも遵守する良い子の青年を見下ろしながら、すでにボロボロになっているヒーローとしての矜持をより丹念に打ち砕く新たな命令を何の躊躇いも見せず口にした。

「動けなくて、しゃべれない状態でほったらかしにされるのは情けなくて悔しかっただろう? 愉しかっただろう? だから、今からヒーロー君をもっとみっともなくさせて、愉しませてあげる。私に苛められないとイけなくなったおチ○チンと、私にほじほじされるのが大好きなお尻の穴を、今すぐ気が狂うくらいに発情させて疼かせなさい。そのままずっと弄らずに観察して、ちょっとずつ気持ち良くなりたいって思いを制御しきれなくさせて、ヒーロー君を何処までもおかしくさせてあげるからね……もちろん、本当に狂うことはさせずにね」

今日も、理性の崩壊という破滅色の救済を得られぬまま悶絶を強いられ、悪の首領好みの痴態を引きずり出される。
そんな幾度と無く味わわされた非道な展開を何処か他人事のように認識することで現実からの逃避を行いながら、悪の首領の娯楽に貶められた青年ヒーローは硬く勃起し刺激を欲し始めた男根と、ヒクヒクと収縮し腸壁全体をめちゃくちゃに掻き毟られたいという願望を暴走させ始めた尻穴を、ベッド近くに置いたままにしていた丸椅子を引き寄せて腰掛け長時間に及ぶ鑑賞の姿勢を取った首領の目に裸体全体をじんわりと火照らせつつ披露していくのだった。






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