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救いもねだれぬまま男は淫蕩にすり潰される

2022.08.16.Tue.21:00
自身の雄々しく太い手足に合わせて作られた、金属製の拘束具。幾ら屈強な筋肉に覆われていようとも、生身の人間である以上自力では傷一つ付けられはしない残酷なまでに頑丈な金属の縛め。
そんな器具に、折り畳まされた両手両足を取り囲まれた男はもう、何処にも逃げられはしない。床から伸びた幾本もの金属の柱によって位置を固定された拘束に四肢を閉じ込められた無様な男はもはや、伸ばすことを禁じられた手足を限界まで開く屈辱の姿勢から離れられないばかりか、視界を閉ざす黒革の目隠しと口内を満たして言葉と舌噛みを封じる男根を模した張型状の枷を振り払うことも出来はしない。
恥部を無防備に露出する姿を強要され、その格好から抜け出せなくされた惨めな男は、自由が残された頭部を狂ったように振り乱し目隠しの隙間から苦悶由来の涙を、口枷の隙間から飲み込めない唾液とくぐもった悲鳴をとめどなく溢れさせながら、敵が所有する施設の地下室で淫猥な地獄に翻弄させられることしか、取れる行動などありはしないのだ。

「んまっ、むあぁ! ぶふっ! ふびゅぅぅぅーっ!!」

絶頂したくない。甘く掻き乱されるだけとなった思考に抱いた悲痛な願いも虚しく、男は我慢の概念さえ挟めぬまままた絶頂へと上り詰めさせられた。
これ以上、絶頂させないでくれ。誇りをかなぐり捨てた哀願の思いを募らせても、男に慈悲は訪れない。自由を奪われた裸体に与えられた淫らな責め具達は、快楽に拒絶を示す男をせせら笑うかのように変わらない駆動を継続し、達した直後の身体をまた新たな絶頂へと容赦無く上り詰めさせていく。

「んー! あぐっ、ぶあうぅぅぅぅっ!!」

左右の乳房に吸い付いている透明なドーム状の器具の内側で回転する、快楽への耐性を大きく削ぎ落とす薬品を含んだ柔らかな毛のブラシによって尖りきった乳首を乳輪ごと撫で回されながら何度快楽を極めさせられたのか。丸出しとなった股間の真下の床に存在する扉から現われた口を塞ぐ物より一回り以上大きい男根に似せた張型に守る物の無い尻穴を串刺しにされ、その張型へと常に塗布される乳首をいたぶるブラシを濡らす物以上の効果を有した冷酷な薬品の効果を借りた苛烈な掘削が生み出す雌の悦びで何十回悦楽の淵へと追いやられたのか。男にはもう、分からない。
乳首と尻穴を痛め付ける失神に至ることさえも認めない暴力的なまでの快感に耐え、正気の喪失に抗い続けることで精一杯の男は、自分をこの連続絶頂の拷問に放置した憎き敵達が地下室に戻ってきている事実に気付くことも、その敵達が醜悪な笑みを浮かべながら直接の刺激が無いまま萎えることすら許されずに休み無い射精を迎えさせられていた男根に追い打ちの悪意を迫らせようとしている状況に気付くことも出来ない。
敵の思い通りに快感で壊し尽くされ、ただただイくだけの生物に貶められた哀れな男は、一層の地獄の接近を察することも出来ぬまま、嬉々として付け足された上乗せの悦楽に悶え狂わされるしか無いのだ。

「あごっ!? もがっ、ぎゅぐぅぅぅっ!?」

前触れも、宣告も無く無防備な男根に付着した物体達が、非道な振動を開始して追加の悦楽を注ぎ始める。
先端にシリコン製のカバーを纏い、そのカバーを尻穴を苛む張型を濡らす物と同じ薬品で濡らされたマッサージ機のような形状をした装置が、すでにイきっぱなしとなっていた男根の感度を更に高めつつ直接の責めを叩き込み出す。
それを嫌がり、まともな言葉を発せぬ口で間抜けに鳴き喚きながら暴れても、男は当然何処にも逃げられない。四肢の動きを没収する金属達を軋ませながら可能な範囲で腰をくねらせ男根の位置をずらしても、残酷な男達の手に握られている装置達は無意味な逃亡を図る男根にやすやすと追い付き、崩壊への恐怖を覚えさせる程の悦びを次から次へと味わわせていく。

「ほぎゅぅぅ! ぶぁ、むあぅ! はぎゅぅぅぅーっ!!」

振り乱す余裕さえも失った頭部を折れんばかりに仰け反らせて淫蕩な咆哮を上げながら、自分がイってるのかイっていないのかも判別出来ない快楽の渦の中でとうとう色の薄まった精液すらも迸らせない不完全な絶頂に到達しながら、敵の手に堕ちた男はその滑稽な痴態を憎むべき男達を愉しませる娯楽として消費されつつ、理性と正気を跡形も無く、救いをねだる暇さえ取り上げられたまま粉々にすり潰されていくのだった。






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