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偽りの患者は真の気狂いへと淫らに導かれる

2022.08.10.Wed.21:00
強化ガラス製の窓ごしに見える廊下を通る人間に哀願の思いを乗せた言葉にならぬ絶叫を何百回放っただろう。今日も男は、救いの意思を一切汲み取って貰えぬまま身動きを完全に封じられた肉体を為す術無く淫らにいたぶられ続けている。
左右の腕を自らの胴体を抱き締めているかのような位置に固定し左右の足を密着させ離れられないようきつく一まとめにする白色をした拘束服に裸体の首から下を閉じ込められ、その拘束服の表面に存在する金具達と部屋の壁に取り付けられた金具達を小さな黒革製のベルトで厳重に接続された男が立ったままの姿勢に固められた身体を幾ら壁際でもがかせても慈悲は訪れない。黒革の本体に輪状の金属があてがわれた開口具を装着され、追い打ちで口を塞ぐ黒色のゴム栓に大きく遮られた助けての唸りをなりふり構わずに発しても、男の視界に入る大半の者達は今日もこの患者は暴れているとしか認識しない。
犯罪組織の罠に嵌まって生け捕りにされ、その組織の監理下にある病院に精神への異常をきたした患者の一人という嘘の情報を元に収容された捜査員の男は己の涙が見えない距離を通る何も知らぬ職員達に、絶望を味わわされるしか無い。首から下を覆い圧迫する拘束服の内側では、惨めに尖りきった乳首を挟むクリップ型のローターと萎える暇さえ認められずに絶頂を強いられている男根の根元と亀頭近くに巻き付けられたベルト型のローターが無慈悲に振動し、尻穴を奥深くまで貫いた極太のアナルバイブが腸壁全体を掻き毟って意に染まぬ雌の悦楽を絶えず流し込んでいるというのに、それを感知する為の情報を防音性に優れた壁と二重扉に遮断されている哀れな捜査員は自分の苦悶に全く気付いてくれない職員達の姿にただただ打ちひしがれるしか無い。
自傷の可能性があるという虚偽の理由を元にしてありとあらゆる自由を奪われ、患者の一人として味方のいない空間に監禁されている捜査員はもはや、他の職員と違い犯罪組織の命を受けてこの病院に勤めている非道な悪人がガラスの向こうに現われた事実にこれ以上無い恐怖を抱かされながら、自分を担当するその悪の男が容赦無く加える残忍な世話に、為す術無く心と身体を痛め付けられるしか無いのだ。

「はい、○○さん。朝の食事の時間ですよ」
「うぐぅぅ! んぶっ、むぶぅぅ!」

他の職員に見られても怪しまれない為か、それとも自身の興奮と捜査員の屈辱を煽る為の白々しい演技か。どちらとも判別の付かないにこやかな笑顔を浮かべながら朝食を宣言する悪の男に対して、捜査員は己の立場も忘れて拒絶の意思表示を行いつつ頭部を左右に振り乱し、壁に縫い付けられた拘束服入りの裸体をじたばたと悶えさせた。
もちろん、そんな無様極まりない行動を目にしても、悪の男は表情を染める愉悦を深めるのみで世話を中止させようとはしない。最高に滑稽で無意味な懇願を眺めながら胸にどす黒い充足を膨らませた悪の男は、捜査員の開きっぱなしにさせた口に嵌め込んでいたゴム栓を外すと、勢いよく溢れ出た唾液が顎と首筋を伝って汗と精液の熱気に満ちた拘束服内に合流する様を嘲笑いつつ、延々と続く快楽責めの苦しさを頬肉と舌の蠢きで分かりやすく表わしている口内に液体状の食事を、強烈な発情を促す媚薬と睾丸に作用して精液の生成能力を飛躍的に上昇させる薬品を混ぜた残酷な食事を少量ずつ摂取させ始めた。
勝手に吐き出したりしないよう、廊下からは見えない位置で髪を掴み閉じられぬ口をほぼ真上に向けさせながら、悪の男は捜査員にこれまで以上の淫獄を生み出す液体を嚥下させ始めてしまったのだ。

「○○さん、しっかり飲んで下さいね? ちょっとでも零したりしたら新しい食事を用意して、上手に飲み干せるまで何回でも何十回でも飲ませちゃいますからね?」
「あぐっ、えぶっ! んぐっ、ごぶっ、ぼあぁ!」

重力に従って喉へと落ちてくる液体を脅しに屈する形で胃に運ぶ捜査員の愉快な鳴き声に高揚を募らせながら、悪の男は右手に握った食事のボトルを傾ける角度を小刻みに変化させて鳴き声の色の移り変わりを愉しみ、偽りの気狂いとして捕らわれた正義を淫猥な方向に特化した本物の気狂いへと導く悦びを、真に狂った心で堪能していくのだった。






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