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儀式を経た二人は甘ったるい初夜に耽る

2022.03.27.Sun.21:00
幾つかの不幸と偶然が重なった末に人ならざる妖怪達が住む村へと辿り着いた一人の青年は、その地を知ってしまったことへの罰と口封じを目的とした婚姻を結ばされ村の一員として暮らすことを強要された。
脆弱な人間など腕の一薙ぎでこの世から放り出せる者達に取り囲まれた青年はもう、逃げられはしない。全力で村から離れようと試みても自分よりも早く地を駆けそれ以上の速度で宙を舞う者達に捕らえられた青年はもはや、己の存在が村中を漂う妖力によって変質し新たな妖怪へと生まれ変わる展開を決して拒めない。
残された道は、この村で妖怪として永遠に暮らし可能な限りの幸福を探し求める道だけ。青年が選び取れる未来は、自分の伴侶としてあてがわれた麗しき妖怪狐と共に生き、人間を捨てた日々を噛み締める未来だけ。
村を挙げて執り行われた厳粛な契りの儀式を終え正式に狐と夫婦になった青年が取るべき行動は形骸化した儀式の窮屈さから抜け出した心と身体で、愛する狐との淫蕩な初夜に耽ることのみだ。

「はぁ、んっ、旦那様ぁ……○○はもう、もう我慢出来ません……っ!」

これから永遠に二人の時を育む場所となる家に入り、青年の手が扉を閉めて村の住人からの視線が遮られた瞬間、狐は耐えきれないという思いを露わにして愛しき青年の胸に縋り付いた。
自分より小柄で、それでいて自分よりも強く、自分には不釣り合いなくらいに美しい狐の青年が、潤んだ瞳で自分を見上げつつ人間とは違う尖った口から甘く濡れた吐息を漏らしている。その光景を優しく見下ろし、愛しさと至福を抱きつつ恋情に満ちた欲望を膨らませた青年は、狐を抱き寄せつつ自身も掠れた声音で同じ思いを伝えた。

「はい、僕もですよ。僕も○○が欲しいです。満足に触れ合えなかった分を、今すぐ満たし合いたいです……っ!」

あくまでこの婚姻は、人間の青年がここを知った罰と口封じが理由。他の妖怪に向けて伝える建前の理由を補完する為だけの儀式を避けられない立場である青年と狐は、数日前からあらゆる段階を村長を始めとした高位の妖怪狐立ち会いの下で踏まされ、愛する相手に近寄る時間さえ取れない状況を強いられていた。
そんな二人がしがらみからようやく解き放たれ、夫婦のみの時間と空間を手に入れた。その結果がどうなるかは火を見るよりも明らかで。青年と狐は滾る衝動のままに形の違う口を淫らに貪り合い、シワが付くことも忘れてお互いの衣服を床に放る形で脱がせ合い、数日ぶりに目にした恋しい身体を、数えきれぬくらいに愛を確かめ合った裸体を、無我夢中で重ね始めた。

「あぁっ! 旦那様のっ、いつもよりおっきいぃ……っ! ○○のお尻、みちみちってぇ……はしたなく開いちゃってますぅっ」
「○○のお尻、僕のを一生懸命に締め付けてくれてる……こんな必死に締められたら、気持ち良くて……腰が、勝手に……っ!」

何度も受け入れたはずの男根が知らない太さを有している事実に悦びの鳴き声を上げながら、狐が主と認めた青年の背に回した手足に込める力を強めつつ、無意識に嬉しさを表わして揺れ動く金色の尾で青年の足を緩くくすぐる。婚姻への準備が始まる前まで毎日貫き可愛がったはずの尻穴が感じたことの無い勢いと熱烈さで男根を圧迫する事実に幸せ色の呻きを零しながら、青年は布団に寝かせた最愛の狐の身体に覆い被さりつつ、本能に屈する形で欲しがりな穴を欲しがりな男根で掻き回していく。
その甘ったるい初夜を邪魔する障害は無い。一人の人間と一人の妖怪狐が愛と淫欲に溺れようとも、それを咎める存在は何処にもいないのだ。

「旦那様、旦那ひゃまぁっ! ずっと、ずっと一緒ですぅっ!」
「えぇ、もちろんですよ。僕は、○○とずっと一緒です。可愛いお嫁さんの○○と、ずっと、ずっと一緒ですよ……っ!」

人間であることではなく自分と共に生きることを選んでくれた青年への愛情と、自分の為に人間を捨てさせてしまったことへの罪悪感を同時に募らせながら、胸に残るしこりを誤魔化すように快楽を汲み取り尻穴で男根を締め上げる。そんな狐を見透かしつつ青年はそれは必要の無い感情だと伝えるように腰を振り、身も心もボロボロとなった状態で村に迷い込んだ自分を癒やして生への執着を思い出させてくれたことへの感謝を乗せた悦楽を、お嫁さんである以前に恩人である狐に味わわせていくのだった。






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