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淫らな末路に怯えつつ男はテープ塗れの裸体を踊らせる

2021.12.01.Wed.21:00
「んっ……んぅ、むぐぅっ……!」

扉以外の部分を剥き出しのコンクリートに覆われている殺風景な部屋の中で、男がくぐもった唸りを漏らしながら危機からの脱出を求める行動を取り続けている。背後から襲われ意識を失っている間に道具と衣服を一つ残らず剥ぎ取られた裸体を休み無くくねらせ、眠っている自分を転がす為に唯一設置された家具であるベッドの金属で作られた柵に左右の手首を拘束する黒色の粘着テープを擦り付けながら、男はどうにかして裸体に与えられた縛めから逃れようと試み続けている。
だが、男の努力も虚しく頑丈なテープは緩む気配すら見せない。男の手首同士と二の腕同士を背中側できつく縛り、足首同士とすね同士と太もも同士を遊び無く括り、口の周りを厚く覆って手足と言葉の自由を奪い取っているテープは、男が丸出しにさせられた男根を情けなく揺らしながらもがき床のコンクリートから伝わる冷たさに責め立てられている足を酷使して足掻きに足掻いても、外れる素振りを欠片も示さない。
けれども、男は諦めること無く拘束との格闘を繰り返す。このテープは専用の道具が無ければどうすることも出来ない拘束を施すことを目的として作られた物なのかも知れない。そんな思いが頭によぎっても、男は一縷の望みに掛けて変化が起こる兆しすら無いテープに刺激を注ぎ続ける。
しかし、男が想像した通りに拘束を与えることを目的として作成された頑丈なテープは幾ら頑張ってもビクともしない。焦りを募らせ、言葉にならぬ呻きを強めながら鼻から乱れた呼吸の音をプスプスとみっともなく鳴らしつつ身を悶えさせても、柵へと擦り付けられているテープは傷一つすら付きはしない。
その完全に無意味な行動の果てに訪れたのは、男を捕らえテープによる縛めを加えた非道な男達の帰還で、憔悴しきり汗を滲ませている裸体を強ばらせテープに下半分を遮られていてもよく分かる戦慄の表情を浮かべた男を目にした男達は、一生懸命に無駄な頑張りを行った無様な裸体を労う嘲り混じりの言葉を浴びせつつ、往生際悪く抵抗しようとする肉体を最初に部屋へと閉じ込めた際と同じようにベッドへと無理矢理に寝転がらせた。

「おやおや、大分頑張ったみたいだねぇ……逃げられやしないってのに」
「んむぅ! ふっ、ぐぅぅんっ!!」
「ほらほら、暴れない暴れない。さぁ、大人しくベッドに寝ましょうね-」
「うぅっ、むぐぅぅんっ!」

嫌がっても、縛られた身体では勝てない。縛られていなかったとしても、二対一では勝ち目など無い。
圧倒的に不利な立場に置かれた事実を改めて思い知らされながらベッドへと寝かされた男は、左右から挟み撃ちにする形でベッドに上がってきた男達の手に握られていた物体を目にして、更なる絶望と恐怖を湧き上がらせた。
男達が嬉々としてポケットから取り出し醜悪な笑みと共に構えたその物体は、手足と口に拘束をもたらしている物と同じ黒色のテープだったからだ。

「お、良い表情だね。それじゃあお望み通り、追加のテープをあげようね」
「本当は最初からあげるつもりだったんだけど、手違いで足りなくなっちゃったんだよね。だから、待たせた分のお詫びも兼ねてたっぷりとテープを巻いて、絶対に逆らえなくなった身体をじっくりと苛めてあげる。内緒で俺達を嗅ぎ回るくらいに興味津々な悪いネズミさんに、俺達に捕まった奴らがどうなるかをその身体でおかしくなるまで教え込んであげるからねー?」
「むぅぅ! んぐっ、むぉっ、ぶむぁぁぁぁんっ!!」

思い通りに動かせていた手足の指が、手首から先と足首から先を包み込む形で巻き付けられる追い打ちのテープによって動きを取り上げられていく。すでに十分すぎる程に縛られていた腕が背中へと密着させられた状態から離れられないよう腹部へと縫い付けられ、間に挟んだ乳首を強調する目的も兼ねたテープで二の腕と胸部を結合され、振り回すことさえも出来ないよう追い打ちの拘束に縛められていく。
最後に怯え混じりの許してを誇りを捨てた視線で飛ばしていた目をテープに塞がれ視界さえも閉ざされてしまった哀れな男は、仰向けの自分の真横に寝転がった男達が伸ばす指で気まぐれに乳首を捏ねられ無防備な男根を弄ばれる恥辱に苛まれながら、自身が調査していた組織の手に堕ちた者を待つ淫らな末路を思い起こして打ちひしがれつつ自分に淫猥な地獄を味わわせようとしている残忍な男達にしか聞こえない哀願の絶叫を部屋中に反響させ、テープ塗れの裸体が滑稽に踊る様子と合わせて快楽を注ぐ男達の目と耳をこれ以上無く愉しませてしまっていた。






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