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幸福なペットは元気良く偽りの返事を発する

2021.09.18.Sat.21:00
勢いを付けて下から上に動かされた男の右手から離れた白い骨型の玩具が、ペットの頭上を飛び越えて離れた場所へと落下する。
その様子を目にしたペットは、主である男の言い付けに従って絨毯に転がった玩具の骨の元へと歩み寄っていく。丸出しの男根と、尻穴を埋め尽くす張型から垂れ下がった黒い犬の尻尾の飾りが情けなく揺れ動く光景を背にしたベッドに腰掛けた主に見せ付けながら、青年は犬の足を模した二の腕までを覆うグローブと太ももまでを包むブーツを纏った手足で迷い無く四つん這いでの移動を行い、骨との距離を縮めていく。
本当はこんな屈辱的な行動など取りたくない。そんな本心を表わすことさえも不可能にされたペットの青年は、肉体の自由を奪い命令への絶対服従を強要する頭部に直接埋め込まれた犬の耳状の機械と、同じ機構を有する黒い首輪状の機械の力に屈して、本物の犬のような甘えた鳴き声を発しながら人間の誇りを痛め付けるペットの仕草を為す術無く強要されていた。

「わんっ、わぅんっ、はぁ、あぉんっ、きゃおぉぉんっ」

惨めな鳴き声を抑えたくても抑えられない。非道な耳と首輪によって無理矢理に引き起こされた発情のせいで淫らに膨張した男根と、腸内を満たす張型へと無意識にしゃぶりつくはしたない尻穴を隠したくても隠せない。人としての誇りを強く意識し胸の内で必死に否定を繰り返しても、主の命令に従っている状況に悦びを覚えるよう促す残忍な機械達の機構には抗いきれない。
どんなに心で嫌がっても無様な姿を次から次へと引き出される辱め。そして、人間の理性を緩やかに壊していく異常な至福。二重の苦悶に苛まれる青年は、勝手に愉悦の反応を返す肉体とは裏腹にこれ以上無い羞恥と悔しさを募らせている。嬉しさ一色に染まった望まぬ鳴き声を上げさせられている口が思い通りに動かせれば、青年は憎い男への罵倒ではなく己の舌を噛み切る動きを優先しているであろうくらいに、その矜持を無残にも砕き尽くされている。
だが、実際には青年は自らの命を絶つことさえ許されない。心が無限に軋み、肉体が淫猥に変化しつつある事実に幾ら絶望しようとも、全ての選択肢を支配された青年ペットは主が与えた指示に沿って、絨毯の上にある骨を口にくわえさせられるしか無い。
それが更なる苦悶のスイッチとなっていることを知っていても、抗いの意思を紡ぐことさえ認められない青年の肉体は骨に噛み付かされ、自分が骨を噛んだことを認識した無慈悲な耳と首輪の力で肉体に強烈な快楽を生み出されながら、ベッドに座って邪悪な微笑みを向けている飼い主の男の所へと犬の芸のチンチンに似た姿勢で歩かされるしか無いのだ。

「んふっ、むぅぅんっ! あぉっ、まぉっ、んむぉぉんっ!!」

連日の調教と機械達に強いられた発情の影響でぷっくりと肥大した乳首と、機械によってもたらされ始めた悦楽を受けて触られてもいないのに連続で絶頂に至り精液を漏らしている男根を主張しているかのような体勢で、青年が余裕たっぷりに自分の痴態を鑑賞している主のいる場所へと不自由に進まされていく。
床に付いていた腕を折り畳んで胴体の左右に添え、窮屈に折り畳まされた足でよちよちと小さな歩幅での前進をさせられながら、イきっぱなしの状態から下りられなくなった青年が骨に塞がれた口で本心とは真逆な幸せ色の悲鳴を発している。
早く骨を外してもらえなければ、このままずっとイかされてしまう。そう焦ってみても、足は動きを速めてくれない。
口からこの骨を外せれば、イき地獄から抜け出せる。分かりきった事実を淫らに翻弄される思考に思い浮かべてみても、肉体を制し骨をくわえたことを切っ掛けにして更なる恥辱を生み出した耳と首輪の支配からは脱出出来ない。
青年に残された道は、内側に閉じ込められた心でなりふり構わずに許しを請うことのみで。数え切れない程の絶頂を迎えながらの永遠とも思える歩行を経てようやく冷酷な主の前へと辿り着いた青年は、外に出られぬ思考で男にもうやめてくれ、せめてイきっぱなしの責めからは解放してくれと助けをねだった。

「んぅんっ、あむぅぅんっ! ふっ、ふむっ、あむぁぁぁんっ!」

もっと苛めて、もっと気持ち良くして。偽りの意思表示を骨の隙間から零しつつ、一層の責め苦を欲するように腰を振って淫猥に変化した恥部を振り乱す青年。乳首と、男根と、尻尾を上下左右に跳ね回らせて一心不乱におねだりを行いつつも、瞳に怯えと恐怖と戦慄を滲ませて淫獄の終わりを希求する哀れな青年。
そんな青年を存分に眺め歪んだ興奮を増幅させた男は、頭皮と一体化している耳の間に手を置いて汗ばんだ髪をわざとらしく優しく撫でると、快楽責めの作動スイッチの役割を果たしていた骨を青年の口から毟り取り、嬉々として無情な言葉を放ってしまった。

「よしよし、良い子だ。それじゃあもう一回だよ。今度はさっきよりも遠くに投げるから、頑張って取ってくるんだよ。良いね?」

さっきよりも遠く骨を投げられる。すなわちそれは、四つん這いの辱めと、イきまくらされながらの歩行という辱めをより長く味わわされることと同義だ。
嫌だ。許して。もうイきたくない。打ちひしがれながら拒絶の思いを一気に湧き上がらせる青年の心も虚しく、男に絶対の忠誠を誓わされた肉体は宣告された次の責めを幸福と受け取り。

「わんっ!」

男を悦ばせ青年を凍り付かせる犬の返事を、呼吸を荒く乱した口で元気良く発してしまっていた。






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