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蕩けた男はしがらみを忘れ悦びに身を任せる

2021.09.16.Thu.21:00
左の手首は、左側に寝転がった青年の右手で絨毯へと縫い付けられ、動きを制限されてしまった。右の手首も同様に、右側に陣取った青年の左手によって絨毯に緩くも力強く押し付けられ、わずかに持ち上げることさえ出来ないよう自由を奪い取られてしまった。
自分よりも年下なのに自分よりも遥かに恵まれた体躯を持つ青年達に手を縛められた男は、焦りに顔を歪ませながら拘束を振り払おうと考えじたばたと身をよじらせる。ほとんど同じ顔だがはっきりと違いが見て取れる今は亡き兄の面影を持つ双子の青年の行動を制することを目的とした言葉を紡ぎながら、男は熱い視線を自分に注ぐ二人から逃れようと身をくねらせる。
そんなことをしても、青年達の劣情を煽るだけの効果しか生み出せはしないというのに、だ。

「や、やめっ……離せってぇ。家族なんだから、こんなこと、もう終わりにぃっ……!」

兄の忘れ形見である双子の保護者として、男が穏やかな口調で拒否を発する。倫理や常識を盾にして、男は青年達の獣欲を萎ませようと試みる。
だが当然、双子はとまらない。倫理や常識の壁など、すでに何度も肌を重ねた今となっては障害でも何でもない。何より、ボクサーパンツのみを纏った風呂上がりの格好で自分達の間に迷い無く腰掛けるという無防備で迂闊な姿を晒した愛しい人を目にして平静を保てる程、青年達の欲望は大人しい物ではない。
縛めをもたらされていない足を用いた本気の抵抗を行えば、二人の手を振り解ける。それを理解していても心理的にその選択肢に踏みきれない事実を青年達に把握されている以上、男はもう大事に育てた双子に甘く可愛がられるしか無いのだ。

「あっ!? んぅんっ……ちっ、乳首ぃ、らめぇっ! 両方、だめぇ……弱いかりゃぁっ!」

隠したくても隠せない乳首に触れた双子の舌が、自分達の手で丹念に弄び感度抜群の弱点に仕立てた小さな二つの肉の粒を熱烈にねぶり、先端で上下に弾き、赤子のように吸い付きながら巧みに舐め回す。
嫌がる言葉とは裏腹に気持ち良いと嬉しいの反応を示す男の身体は、あっという間に乳首をはしたなく尖らせながら淫らに熟し、張り詰めた男根から滲み出た淫蜜でボクサーパンツに染みを作りつつ拒絶を込めた先程の物とは全く違う心地良さげな身悶えを行い始める。
血は繋がっていなくとも親子だから。二人を残してこの世を去った兄に申し訳が立たないから。抱いていた建前を乳首への悦楽でどろどろに溶かし尽くされる男は、否定しきれぬ淫らな至福と双子への恋情を自覚させられながら一際激しく身体を痙攣させ、みっともなく腰を浮かせつつ絶頂へと、普通からはかけ離れた乳首だけでの射精へと上り詰めさせられた。

「ふぁっ! んぁぁぁんっ! あひっ、は、ひっ……くあぁんっ……!」

ほんの数分前にやめろを放っていた口から幸せ色の喘ぎを漏らし、ボクサーパンツ内に精液を勢いよく撒き散らしながら涙に潤んだ蕩けきった瞳で甘えるような視線を双子に寄せる男。そんな最高に興奮を掻き立てる愛しい相手の痴態に獣欲を更に刺激された双子は、男の手を拘束している物とは反対の手を同時にまだ硬度を保っている男根に内側から押し上げられた精液と淫蜜で濡れそぼっているボクサーパンツに伸ばしつつ、スイッチの入った男により苛烈で甘ったるい責めを宣告した。

「○○さん、まだ休憩には早いですよ。今から俺達二人で乳首を苛めながら、エッチに汚れたパンツ越しに○○さんのチ○コをたっぷり撫でてあげますからね」
「にちゅにちゅ、ぐちゅぐちゅって鳴る○○さんのパンツのいやらしい音を聞かせながら、さっきよりも強く乳首を舐めしゃぶってあげますよ。そうして俺達の責めでしつこくイかせて、頭がおかしくなるくらいよがり狂わせて……嘘でももう関係を終わりにしたいなんて言えないよう、俺達の愛情を刻み込んであげますからね……可愛くて、エッチで、大好きな○○さん」
「はぅ、ひゃうぅぅんっ! あっあ、しょんな、むりぃっ! 乳首とぉ、ひんこ、いっぺんににゃんてぇ! あっあぁ、イぐっ! まらイっ、ぎゅぅぅぅぅっ!!」

返事すら待たずに開始された乳首と男根への情熱的な愛撫に翻弄されながら、男は無意識に零そうとしていた自らの想いを乗せた返事に胸の内で驚きと呆れを募らせつつ、快楽に溺れた思考で口にされることの無かった己の返事を受け入れ、自分を本気で愛する大好きな双子が与えてくる甘い悦びに、あらゆるしがらみを忘れて心と身体を任せていくのだった。






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