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男達は無自覚に無様な色狂いへと躾けられる

2021.08.27.Fri.21:00
何故俺は、後輩の○○とキスをしているのだろう。お互いに衣服の大半を脱ぎ捨ててボクサーパンツのみの姿になり、まるで縄によって縛められているかのように左右の手首を背後で重ねた状態を保ちながら、無我夢中で舌を絡ませ合う口付けに耽っているのだろう。
敵の罠によって閉じ込められた部屋に流し込まれる耳には聞こえぬ音波にもたらされた催眠がわずかに薄れた男の思考に、当然の疑問が浮かび上がる。このままではいけない。理由をはっきりと思い出すことは叶わないが、この状況を許容してはならない。悪を許さぬ正義の立場に所属する男が、胸に正体不明の焦燥を湧き上がらせながら己に警鐘を鳴らす。
しかし、無自覚に訪れた最後の脱出の機会は、催眠音波の影響で奥深くまで支配され甘い至福を追い求めることを最優先に考える後輩に砕かれてしまった。

「ぷぁっ、せんぱぁい? どうしたんですぅ? もっと、キスしましょう? もっと、二人でもっと、気持ち良くぅ」
「んむっ、ふあぁ、そう、らな……もっひょ、きひゅ……○○と、いっひょにぃ……」

意識を逸らしていた先輩の男に快楽の悦びを思い起こさせる為により熱烈な口付けを仕掛けた後輩の責めによって戻り掛けた正気を再び催眠へと沈められてしまった男は、下品な水音を発しながら自身の舌と後輩の舌を絡ませ、腰を情けなくヘコヘコと揺らして汗と先走りに濡れたボクサーパンツを内側から押し上げている男根を仲良く刺激し合い始めた。

「はぷっ、んぁっ、はぁ、はふっ……ひぇんぱい、しぇんはいぃ」
「んっ、あむっ、○○……○○ぅ……っ!」

後輩と二人で唇を重ねている事実と、逞しく鍛え上げた自慢の肉体と共に男根同士を擦り付け合っている事実に疑問を募らせていた男はもう、何処にもいない。催眠に屈し、肉欲に溺れた淫獣へと陥落した二人の男はもはや、憎んでいた悪への反抗も思い出せぬまま快楽を希求するだけの存在でしかない。
そうして理性を跡形も無く塗り潰され、完全に敗北した無様な正義を認識した部屋の機構は二人を淫猥に壊した催眠電波の濃度を前触れ無く一気に引き上げ、上手に堕落した男達から更に思考能力を削り落とす非道で幸福に満ちた絶頂地獄を与えてしまった。
一生懸命に押し付け合っている男根が得ている物以上の快楽を、舌を濃密に接触させている口で得られる。それどころか、唇を触れ合わせる度に多幸感がとめど無く膨れ上がり、相手への愛情と劣情を掻き立てられていく。そんな幸せすぎる淫らな地獄に、先輩と後輩である男達は抵抗する意思も挟めぬまま、どっぷりと囚われてしまったのだ。

「ふぶっ!? んもっ、あぅ、んふぅぅんっ!?」
「ふぐっ、ぶむぅぅっ!? うっ、ふーっ、んふぅぅーっ!!」

突然に比べ物にならない程加速した甘ったるい悦楽に、二人が目を剥きながらもう一人の口に悲鳴のような喘ぎを放つ。苦しいくらいの心地良さに翻弄されながらも、二人はその感覚をもっと強く味わいたいと願いつつ舌を一層激しく絡め、痛々しく痙攣する足を酷使して腰を揺らしびしょびしょに濡れたボクサーパンツごしに男根をにちゅにちゅと責め立て合う。
積極的にお互いを淫蕩に苛め合う。そんな痴態を晒す自身の惨めさにも一切気付けぬまま愉悦を追求する先輩と後輩はあっという間に催眠の力で無意識に焦らされていた肉体を絶頂へと追い立てられ、これ以上無い悦びに浸りながら射精に達した。

「んふぅーっ、んむっ、はぶっ、んぢゅ、むふぅぅっ」
「あぶっ、んむぅっ……はふ、んーっ、んふ、あむぅぅ」

快感由来の涙を零し、息苦しさを覚えているというのに鼻を間抜けに鳴らしながら必死で舌を舐めしゃぶり合い、尖った乳首をくりくりと捏ね合いつつ、男達はくねくねと腰を躍らせてパンツを隔てて密着させた男根から精液を噴き出させる。
だが、無理矢理に欲望のたがを破壊された二人はその絶頂の最中に、次の絶頂を欲して震える肉体を摩擦し始める。催眠に今までの自分を崩壊させられた先輩と後輩は、正義の誇りを欠片も残さず失った本能剥き出しの態度で、新たな至福を求めてキスを深め射精途中の男根をぐりぐりと協力して揉み込んでいく。

「えへっ、へへぇっ、しぇんぱい、もっろぉ……んむ、ちゅふっ、もっひょ、しゃせーもっろぉ」
「んむっ、ふぁぁ、おれもぉ、もっとしたいぃ……○○と、んぶっ、はむぅっ……いっひょに、イくぅ……気持ち良く、なりひゃいぃ……」

悪の思い通りに無様極まりない色狂いへと作り変えられた男達は、正義の意思のみならず先輩と後輩という関係性も人間としての尊厳すらも失いながら、催眠の影響を受けても肉体を動かすことが不可能となる失神の時がやって来るまで立ったままキスに耽り筋肉質な二つの肉体を甘く嬲り合う淫獄を、嬉しさ一色の反応を示しつつ一心不乱に貪り続けていた。






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