至福を味わいつつ男は唇を奪う
2021.01.18.Mon.21:00
意識を取り戻した男は、ぼやけた思考で首から下を隙間無く覆う身に覚えの無い衣服の存在を把握した。続いて男は、その謎の衣服の上から両手両足へと与えられている物体の存在を、四肢の動きを制限している拘束の存在を把握した。
自由を奪われている。その事実に思い至った男は、霞んでいた脳を一気に覚醒させ、肉体の自由を取り戻そうともがき始めた。
だが、男がどんなに暴れても拘束はビクともしない。眠っている間に首から下をぴっちりと包み込む黒色をしたラバースーツを纏わされていた肉体をじたばたと必死に動かしても、左右の手首と二の腕を背にした壁に縫い付け、足首と太ももを腕と同じように壁へと固定する金属製の器具は外れる気配すら見せない。
生身ではどうにもならない頑丈な拘束を加えられた男がX字に引き延ばされたその身を幾らよじらせようとも状況に変化は生まれず、拘束からの脱出を諦めた男は自分が目を覚ます前からずっとそうして待っていたであろう真紅のソファーに腰掛けた男に向かって、怒気を込めた鋭い声音で叫んだ。
「おい、貴様っ! これを外せぇっ! 今ならぶん殴るだけで許してやる……俺をこれ以上怒らせない内に外しやがれぇっ!!」
愉しげに微笑みながら拘束との格闘を行っていた自分を観察していた男に募らせた苛立ちを込めて、男が吠える。ラバースーツ越しでもよく分かる筋肉質な肉体を怒りで震わせながら、男は自分に屈辱的な衣服と拘束を与えたと思われる男に拘束を解けと要求する。
しかし、叫びを浴びた張本人である男は、ソファーから立ち上がろうとすらしない。悠然とした態度を保っている男は、強気に声を張る男の姿に歪んだ興奮に満ちた笑みを浮かべながら、右手に握っていた小さな機械を自身の顔の横へと持ち上げただけだ。
そんな男の異様さに気付き、男は思わず怖気を抱いて口をつぐんだ。けれど、ここで怯んでいては何時までもこの状態から抜け出せない。そう考え、男は再び口を開いて要求を放とうとした。
醜悪な笑みを見せる男が右手の親指を動かし、機械のボタンを押し込んだのはそのタイミングだった。
「ひゃ、ひぃぃ!? な、何を、やめっ、あぁぁぁ!!」
男が躊躇い無くボタンを押したことで作動し始めた機構が、逃れられぬ男を嬲り出す。裸体をぴちぴちに覆う黒のスーツに内蔵された薄いパッドが激しい振動を開始し、守る物の無い乳首と、男根と、尻穴の周辺を苛烈に震わせ出す。
その刺激を拒みたくても、手足の動きを封じられた男は淫らな弱点達を襲う責めを拒めない。意に染まぬ刺激に甘い悦びを感じさせられラバーの下で硬く膨らまされた乳首と男根を振り乱しながら足掻いても、男は淫猥な機構を作動させた男を愉しませる惨めな踊りを披露することしか出来ない。
男にはもう、望まぬ絶頂へと上り詰めさせられる以外の選択肢など残されてはいないのだ。
「あぁ、やめ、やめろぉぉっ! もぉ、イった、イっでるぅぅ! とめりょ、とめへ……んあぁ! イぐ、ひぎゅぅぅっ!!」
ついさっき見せた強気さを完全に失った哀願を耳で味わわれ、容赦の無い快楽に悶え苦しむ裸体の痙攣を目で堪能されながら、男は断続的に迫り来る絶頂の波に屈して絶頂に達し続け、勃起させられた男根からラバースーツ内に精液を撒き散らし続けていた。
それから、何時間が経過しただろう。男はまだ許されること無く、甘い地獄を叩き込まれていた。
「あんっ、んおぉっ! もぉ、ゆりゅじで……たっ、たひゅけ、へ……!」
ソファーに腰掛けた男を睨んでいた目は情けなく蕩けて大粒の涙を零し、数え切れない程に絶頂を強要された肉体はじんじんと痺れている乳首と吐き出す体液を失った男根を惨めに跳ね回らせながらラバースーツの内側に蓄積した汗と淫液をぐちゅぐちゅと鳴らして身悶え続けている。
その様子を存分に鑑賞し、引き結ぶことも叶わなくなった口から唾液と誇りを捨てた懇願を垂れ流している男の状態を目にして噛み付く力も完全に無くなったと判断した男は、笑みの黒さを引き上げながらソファーから立ち上がり、淫猥に苦しむ男へと歩み寄った。
「はっ、あぁ……た、だじゅげ、で……!」
自らを苦しめている張本人である自分に、みっともなく許しを請う男。その男を見下ろし、冷酷に目を細めた男は端を吊り上げた口を救いを欲している男の左耳に寄せ、小声である事実を呟いてやった。
「ひ、いぃっ……!?」
怯え、恐怖する男の声を聞きながら、男が耳から口を遠ざける。決して慈悲など与えてはもらえない、許しも、救いも得られない。その情報を一瞬で理解し打ちひしがれる男の絶望に染まった表情を至近距離で見つめながら、男は快楽と恐れで小刻みに震える哀れな唇を自身の唇で塞いでやった。
「んぅっ、むぅぅんっ!? ぶぅ、んむぶぅぅぅ!」
自分に唇を奪われていることへの驚愕と、口呼吸を封じられた息苦しさに悶絶する男の悲鳴を耳にしながら、非道な男は夢にまで見た復讐の至福に浸りつつ逃れようとする男の舌を自らの舌で絡め取り、淫獄を作り出すラバースーツの機構を最強の物へと引き上げるべく、男の視界に入る位置まで持ち上げた右手のリモコンをゆっくりと親指で操作していくのだった。
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だが、男がどんなに暴れても拘束はビクともしない。眠っている間に首から下をぴっちりと包み込む黒色をしたラバースーツを纏わされていた肉体をじたばたと必死に動かしても、左右の手首と二の腕を背にした壁に縫い付け、足首と太ももを腕と同じように壁へと固定する金属製の器具は外れる気配すら見せない。
生身ではどうにもならない頑丈な拘束を加えられた男がX字に引き延ばされたその身を幾らよじらせようとも状況に変化は生まれず、拘束からの脱出を諦めた男は自分が目を覚ます前からずっとそうして待っていたであろう真紅のソファーに腰掛けた男に向かって、怒気を込めた鋭い声音で叫んだ。
「おい、貴様っ! これを外せぇっ! 今ならぶん殴るだけで許してやる……俺をこれ以上怒らせない内に外しやがれぇっ!!」
愉しげに微笑みながら拘束との格闘を行っていた自分を観察していた男に募らせた苛立ちを込めて、男が吠える。ラバースーツ越しでもよく分かる筋肉質な肉体を怒りで震わせながら、男は自分に屈辱的な衣服と拘束を与えたと思われる男に拘束を解けと要求する。
しかし、叫びを浴びた張本人である男は、ソファーから立ち上がろうとすらしない。悠然とした態度を保っている男は、強気に声を張る男の姿に歪んだ興奮に満ちた笑みを浮かべながら、右手に握っていた小さな機械を自身の顔の横へと持ち上げただけだ。
そんな男の異様さに気付き、男は思わず怖気を抱いて口をつぐんだ。けれど、ここで怯んでいては何時までもこの状態から抜け出せない。そう考え、男は再び口を開いて要求を放とうとした。
醜悪な笑みを見せる男が右手の親指を動かし、機械のボタンを押し込んだのはそのタイミングだった。
「ひゃ、ひぃぃ!? な、何を、やめっ、あぁぁぁ!!」
男が躊躇い無くボタンを押したことで作動し始めた機構が、逃れられぬ男を嬲り出す。裸体をぴちぴちに覆う黒のスーツに内蔵された薄いパッドが激しい振動を開始し、守る物の無い乳首と、男根と、尻穴の周辺を苛烈に震わせ出す。
その刺激を拒みたくても、手足の動きを封じられた男は淫らな弱点達を襲う責めを拒めない。意に染まぬ刺激に甘い悦びを感じさせられラバーの下で硬く膨らまされた乳首と男根を振り乱しながら足掻いても、男は淫猥な機構を作動させた男を愉しませる惨めな踊りを披露することしか出来ない。
男にはもう、望まぬ絶頂へと上り詰めさせられる以外の選択肢など残されてはいないのだ。
「あぁ、やめ、やめろぉぉっ! もぉ、イった、イっでるぅぅ! とめりょ、とめへ……んあぁ! イぐ、ひぎゅぅぅっ!!」
ついさっき見せた強気さを完全に失った哀願を耳で味わわれ、容赦の無い快楽に悶え苦しむ裸体の痙攣を目で堪能されながら、男は断続的に迫り来る絶頂の波に屈して絶頂に達し続け、勃起させられた男根からラバースーツ内に精液を撒き散らし続けていた。
それから、何時間が経過しただろう。男はまだ許されること無く、甘い地獄を叩き込まれていた。
「あんっ、んおぉっ! もぉ、ゆりゅじで……たっ、たひゅけ、へ……!」
ソファーに腰掛けた男を睨んでいた目は情けなく蕩けて大粒の涙を零し、数え切れない程に絶頂を強要された肉体はじんじんと痺れている乳首と吐き出す体液を失った男根を惨めに跳ね回らせながらラバースーツの内側に蓄積した汗と淫液をぐちゅぐちゅと鳴らして身悶え続けている。
その様子を存分に鑑賞し、引き結ぶことも叶わなくなった口から唾液と誇りを捨てた懇願を垂れ流している男の状態を目にして噛み付く力も完全に無くなったと判断した男は、笑みの黒さを引き上げながらソファーから立ち上がり、淫猥に苦しむ男へと歩み寄った。
「はっ、あぁ……た、だじゅげ、で……!」
自らを苦しめている張本人である自分に、みっともなく許しを請う男。その男を見下ろし、冷酷に目を細めた男は端を吊り上げた口を救いを欲している男の左耳に寄せ、小声である事実を呟いてやった。
「ひ、いぃっ……!?」
怯え、恐怖する男の声を聞きながら、男が耳から口を遠ざける。決して慈悲など与えてはもらえない、許しも、救いも得られない。その情報を一瞬で理解し打ちひしがれる男の絶望に染まった表情を至近距離で見つめながら、男は快楽と恐れで小刻みに震える哀れな唇を自身の唇で塞いでやった。
「んぅっ、むぅぅんっ!? ぶぅ、んむぶぅぅぅ!」
自分に唇を奪われていることへの驚愕と、口呼吸を封じられた息苦しさに悶絶する男の悲鳴を耳にしながら、非道な男は夢にまで見た復讐の至福に浸りつつ逃れようとする男の舌を自らの舌で絡め取り、淫獄を作り出すラバースーツの機構を最強の物へと引き上げるべく、男の視界に入る位置まで持ち上げた右手のリモコンをゆっくりと親指で操作していくのだった。
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