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男は無意味な足掻きを堪能されながら絶望と憔悴を蓄積させる

2021.01.07.Thu.21:00
地下室の床に四つの脚を固定された真紅の革に覆われた一人掛けソファーの上で、男が深く眠っている。
地下室の天井から吊るされた鎖の先にある黒革の枷を左右の手首に巻き付けられたことによって万歳をしているような状態で腕を拘束された事実を知らぬまま、地下室の壁の高い位置から伸びた二本の鎖の先に取り付けられている手の物と同じ枷を足首へと巻き付けられたことによって限界まで足を開かされ閉じることを禁じられた屈辱の状況も知らぬまま、男はソファーの上で無様に裸体を晒しながら、黒革の目隠しの下で目を閉じ口を塞ぐ赤いギャグボールの穴から唾液と寝息を零しつつ眠り続けている。
肉体の逞しさとは裏腹な淡い桃色の乳首も、太く長く雄々しい男根も、尻の谷間の奥で慎ましげに窄まっている恥ずかしい穴も、何もかもが丸見えとなっている。その光景を無言で堪能しながら、男を捕獲し自由を奪った男は睡眠薬の効果が切れる時を待ち侘びていた。
時間的に、もうすぐ目を覚ます。敵の手に堕ちた情報を把握し焦燥を募らせながら惨めにもがく男を愉しめる。そう考えながら、眠り続ける男の前に置いた薄茶色のソファーに腰掛けて無防備な恥部と情けない寝姿を鑑賞している男は醜悪な笑みを浮かべていた。
一体、その状態でどれくらいの時が経ったのだろう。愉快な格好を目で味わい、今以上の愉快な様子に期待を加速させながら短くも長くも感じる時を経た男の前で、身動きを封じられた男が手足をピクリと動かした。その動きは、意識が覚醒するにつれて少しずつ大きくなり、枷と鎖の存在に気付いた瞬間一気に激しくなり、男は目隠しの下で眉根を寄せつつ言葉を取り上げられた口でくぐもった喚きを発しながら、男が待ち望んだ滑稽で無駄な足掻きを行い始めた。

「んむぅぅんっ!? あぐっ、ぶぁっ! むぶぁぁっ!」

腕をどんなに動かしても、頑丈な枷と鎖は外れない。幾ら悶えさせても、拘束から抜け出せない足は開きっぱなしのまま。頭部を振り乱し、言葉にならない叫びを上げながら舌と口を必死に使ってみても、視界を遮る目隠しは離れず口に噛まされたギャグボールも振り払えない。
一生懸命に試行錯誤を繰り返しても、男は危機から逃れられない。手足を暴れさせ、頭部を前後左右に振ってみても、その行動は観察している男に恥部がみっともなく跳ね回る様という現象を提供し、興奮を抱かせるだけだ。

「うぐぅぅんっ! んもっ、むっ……ふぐぅぅ!」

筋肉に覆われた腕と足で枷と鎖を甲高く鳴らし、見ることとしゃべることを封じられた頭部を揺らしながら誰にも届かない助けを欲する唸りを地下室中に響き渡らせ、露出させられた乳首と男根をぷるぷると震わせしわまでよく見えるようにされた尻穴を上下左右に踊らせる哀れな男。そんな男の身悶えをじっと見つめる男は、希望を胸に持ちつつ決して望む結果には辿り着けはしない拘束との格闘を繰り返す男の様子を細めた目で愉しむ男は、悪魔のように端を吊り上げた口で自分にしか聞こえない囁きを笑い混じりに放った。

「もっともっと頑張りなさい、捜査員さん。たくさん頑張って、全てが徒労に終わって絶望したら……直接いたぶってあげますよ。疲れ切った身体を快楽で弄んで、私への淫らな服従を刻み込んであげますからね……」
「んぐっ、むぉっ……ふぶぅぅんっ!」

自分を捕らえた男が目の前にいることなど分からぬまま拘束からの脱出を求めて裸体をよじらせる男は、正義の存在である自分が希望を失い打ちひしがれるまでの一部始終を非道な悪の男が正面で鑑賞しようとしている事実など知る由も無い捜査員の男は、ただただ一心不乱に拘束を外そうと試み続け、鍛え上げられた裸体に汗を滲ませ、悪の男の興奮を余計に膨らませつつ自らの心と身体に絶望と憔悴を蓄積させていくのだった。






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