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男達は残酷で淫らな破滅を確定させられる

2020.08.12.Wed.21:00
「んーぅっ! んぐぅっ、むぶぅぅぅーっ!!」
「うーっ……むぐっ、んぶぅぅぅぅ!!」

左右の手首同士と二の腕同士を黒革製のベルトできつく括られた腕は、背中で伸ばしたままの状態を強いられ動きを大きく制限されてしまった。足首と太ももを密着させる形で腕の物と同じ頑丈なベルトを巻き付けられた足は伸ばすことを禁じられ、男達の裸体は無様に丸出しの男根を揺らしながらの歩行さえも不可能にされてしまった。
こんな手足では、どこにも逃げられない。仮にはしごを外されていなかったとしても二人は気を失っている間に運ばれていたロフトの部分からは下りられず、ロフトに設置された大きな窓を開けて激痛を承知で二階から建物の外に脱出することも叶わない。
故に男達は、開けたくても開けられない窓に顔を押し付けながら、塞がれた口で必死に助けを求めて叫んでいた。固く丸めた布を詰め込まれ、黒色をした強力な粘着テープで栓を施された口から言葉にならない声を飛ばし、腕の軋みに耐えながら一生懸命に窓を叩いて音を立てて危機からの救助を望んでいた。
しかし、どんなに男達が頑張っても状況は変わらない。窓から見える風景は建物の庭と鬱蒼とした森だけで人影は何処にも無く、男達が無我夢中で生み出す唸りと窓を叩く音は建物の外を通り抜ける風に虚しく掻き消されていくだけだ。
それでも、男達は諦めること無く救いを欲し続けた。同じ格好に変えられた仲間と視線で励まし合い、身動きを封じられた裸体を休み無く酷使して助けての意思を発信し続けた。けれど、やはり二人が望む反応は返ってこなかった。代わりにやって来たのは、背後からの反応。手足と言葉の自由を取り上げられた二人がいるロフトにはしごが設置され、そのはしごを上る音が聞こえ始めたのだ。

「むぐぅぅぅっ!? んー! んむぅぅぅーっ!!」
「ふーっ! んも、むぐぅぅぅっ!!」

外に向かって叫んでいた時と同じ窓に寄りかかった体勢で、男達は恐怖に目を見開きながらはしごの方に対して拒絶の思いを込めた絶叫を放つ。自分達を助けに来た者ならはしごを掛けた時点で安堵を伝えるために何かしらの言葉をこちらに発するはずだ。冷静にそう判断し、今自分達に近付いているのが味方ではないという情報を把握して絶望を募らせながら、男達はどうすることも出来ずに恐れに震える裸体を寄せ合う。
そうして情けなく恐怖する二人の眼前に、はしごを上りきった予想通りの存在が一人、また一人と現れる。その現れた存在はわずかな希望を信じて無駄に騒いでいた男達が仲良く怯え切る様子を眺めて残酷に微笑むと、抗えない裸体に新たな拘束を加え始めながら二人の心を抉る言葉を愉快その物の声音で紡ぎ出した。

「さっきからうるさいよ、捜査員さん達? もう逃げられやしないんだから大人しく静かにしてなさい」
「諦めの悪い捜査員さん達には、追加の拘束をして喚く元気も無くしてあげようね」
「んぶぅぅっ! ふぐ、むーっ!」
「んも、ふぶぅっ! むー、むぅぅーっ!!」

捜査員達を罠に嵌めて拉致した男達が、二人の裸体を掴み落下防止のために設けられている金属製の柵へと引き摺っていく。当然男達はそれを嫌がり抵抗を示すが、両手両足を縛られていては暴れることもままならない。捜査員達は足掻きをやすやすと制されながら、男達の手で無慈悲に拘束を付け加えられていく。
手首と二の腕を縛るベルト、そして足を折り畳ませているベルトの金具に繋がれた鎖を背にした柵へと南京錠で結わえ付けられてしまった捜査員達は、足を大きく開いた正座の格好で裸体を固定されてしまった。どんなに力を込めても、二人は柵から離れられない。足は閉じられず、露出させられた男根は隠せない。
惨めに裸体を晒し、先程まで繰り返していた助けを願っての無意味な行動も取れなくなった捜査員達。そんな滑稽な正義達を醜悪な表情で愉しんだ男達は、二人に更なる追い打ちを仕掛けた。
それは、鼻と口を緩み無く覆う白布の猿轡と二人のかすかな希望を握り潰す言葉。呼吸の度に無理矢理に発情を加速させる媚薬を染み込ませた残忍な猿轡による淫らな追い打ちと、二人を運んだ場所に関する冷酷な情報を告げる言葉だ。

「さ、捜査員さん達。二人で調べてたお薬を吸ったこの布でうるさく騒ぐことも出来ない状態に追い込んであげようね」
「これを付ければ捜査員さん達はしばらくしたら静かになるし、静かになれたら私有地の山の奥に誰かが通るかもなんて期待して捜査員さん達が声を出すことも無くなるね。まさに一石二鳥って奴だ」

目の前にいる非道な男達が所属する組織が作り上げた媚薬。それで湿らされた布で呼吸を支配されたら、気が狂う程の淫欲に嬲られ心と身体を壊されてしまう。だが、男達の言葉が真実ならばここに助けは絶対に来ない。来るとしても、それは媚薬によって自分達が陥落させられ、思考を淫猥に作り変えられた後だ。

「むぅぅっ!? んも、むぶぅぅぅ!」
「ふぅ、うむ、むぐふぅぅぅっ!!」

迫り来る淫らな苦悶と告げられた事実に打ちひしがれながら一層強い恐怖の絶叫を上げて顔を振り媚薬猿轡から逃れようと試みる哀れな捜査員達を細めた目で堪能しつつ、男達は発情に狂った二人の懇願と今は萎えている逞しい男根達が勃起しきった様を想像して興奮を加速させながら、もがく二人の顔に濡れた布をしっかりと、決して外れないよう結び目を後頭部で硬く作り、破滅の確定を思い知らせるように固定していくのだった。






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