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男は後輩に押し切られ淫らな期待を膨らませる

2020.07.07.Tue.21:00
「ねぇ、先輩……しましょうか」

何が、などと聞き返さなくとも男には後輩の言葉の意味が分かる。故に、男は顔を赤く染めながら後輩から目を逸らし、告げられた言葉に対して却下を示した。

「何言ってるんだ。この出張から帰ってから休日に家でゆっくりって決めてただろ。このホテル壁薄いみたいだし……駄目だ」

昨夜隣の宿泊客のいびきが聞こえてきた壁の方を見ながら、男は後輩に、年下の恋人に否定の意思を伝える。
だが、後輩は引き下がらない。部下の雰囲気を捨て、家に二人きりでいる時と同じ獣の雰囲気を纏い距離を詰めながら、後輩が再度男を誘う。

「大丈夫ですよ。お隣の部屋も、正面の部屋も、出掛けてるからベッドメイクはご自由にの札をドアノブに吊り下げてましたから今ならあんまり大声出さなきゃ気付かれませんよ。忙しくて何週間もご無沙汰だったから、先輩も本当はしたくてしたくて堪らなくなってるでしょ? 俺はもう、我慢出来ないです。可愛い先輩を、今すぐエッチに食べたいですよ」
「あ、ちょ、お前……っ」

いつもの男だったら、諦めの悪い後輩に対していい加減にしろと叱り飛ばしていただろう。しかし、今の男はその叱りを口に出来ずにいる。何故なら、我慢が効かなくなってきているだろうという後輩の指摘が図星だった上に、長期間のお預けで欲求不満を募らせた男の身体は近付いてきた後輩の香りを至近距離で嗅いだことによって勝手に火照り、後輩との甘い時間を味わいたいという願望を暴走させ始めてしまったからだ。
後輩と愛し合いたい。年下の恋人に甘く愛でられ、至福の快楽に溺れたい。けれど、自分から口にした約束を破るなんていけない。何より、この状態の身体を抱かれて喘ぎを制御出来る自信など無い。抑えきれずに湧き上がる本能を、男は必死で抑え込む。
だけど、後輩は我慢を続けようとする男を許さず、崩れかけの忍耐を瓦解させるとどめを優しく刺してやった。
それは男が大好きな、舌を熱烈に絡ませる深いキスという甘ったるいとどめだ。

「あむっ!? ふ、んふ、ふぅ、むぅっ……!」

突然の口付けに驚き、男は思わず逃れようとした。少なくとも、心はキスで蕩けさせられることに怯え、身体を後ろに引いたはずだった。
が、実際の男の身体は頭で考えていた動きとは真逆の行動を取っていた。男は逃げるどころかむしろ自分から唇を押し付けて自身の舌を後輩の舌に絡み付かせ、自分よりも背の高い後輩の背に手を回して強く抱き付きながら流し込まれる唾液を嬉しそうに飲み干していたのだ。

「んくっ、ふ、んっ、んふっ、あむっ」

とろとろと侵入してくる後輩の唾液を美味だと感じながら、男の心は次第に無駄な抵抗を諦めていく。男は強引な後輩からの誘惑に抗うことと、抑え付ける理性の敗北に伴って全身に駆け巡り出した淫らな欲望に逆らうことを諦め、年下の男に愛されることを悦ぶ存在へと自らの意思で堕ちていく。
そうして目論見通りに男を蕩けさせ、淫欲を否定する気力を奪った後輩は自分の背中に回した手で一生懸命に身体を支えている腰砕けになった男をベッドの上に優しく仰向けに寝かせると、その上に覆い被さりながら男と自分の唾液に濡れた口で穏やかに問いかけた。

「食べて良いですよね、先輩? 俺のキスだけで可愛く発情しちゃった先輩を、たっぷり気持ち良くしてあげても……良いですよね?」

問いに対して、後輩と自身の獣欲に屈した男は恥じらいながら首を縦に振って肯定した。肯定しつつ、男は後輩に釘を刺す。

「良いけど……もし隣の部屋の人が帰ってきたら、すぐに終わりにするからな。あと……スーツと部屋が汚れるから、するなら服脱いでバスルームで。それと、声が抑えられなくなっちゃうし、久しぶりだから……や、優しくしてくれよ? 俺も……○○と気持ち良くなりたいから、痛く、ないようにな」
「もちろん、痛くなんてしませんよ。俺が好きなのは、可愛く感じてくれてる□□先輩ですからね」

そう言いながら脱力した男の身体からスーツを脱がせていく後輩の様子を潤んだ瞳で見つめながら、男は後輩の押しにまた負けてしまった自分に情けなさを募らせつつそれを大きく上回る淫らな幸福に満ちた性交への期待を膨らませ、まだ衣服に隠れていて直接は見えていない乳首と男根の硬度を更に高め、数週間ぶりの挿入を嬉しがる尻穴をはしたなくヒクヒクと収縮させていた。







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