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狼は聴覚と嗅覚で陥落へと追い詰められる

2020.06.26.Fri.21:00
朝も昼も夜も関係無く敵の組織の構成員達に裸体をいたぶられ、望まぬ絶頂へと押し上げられる地獄。無慈悲な手や男根で全身を淫らに弄ばれ数え切れない程の絶頂を強いられた挙げ句、逃走と抵抗を封じる厳重な拘束を施された上で淫らな機械を用いた恥辱に苛まれ一人きりの空間で為す術無くイき狂わされる屈辱の日々。だが、そんな非道な辱めに嬲られながらも、捜査員である狼獣人の男は誇りと悪を許さぬ正義を糧にして心を強く保ち、自分を捕らえた者達への屈服を拒み続けていた。
憎い男達に幾ら嘲笑われようが、決して負けはしない。連日の調教で緩まされた尻穴を男根で蹂躙され雌の快楽に喘ぎ鳴かされようが、乳首と男根を責め立てられ無様な射精へと導かれようが、尻穴と乳首と男根を機械を用いて同時に甘く激しく休み無く追い詰められ望まぬ絶頂を長時間に渡って迎えさせられ続けようが、絶対に服従などしない。
そんな決意を持って狼獣人の捜査員は、残酷な恥辱に耐え続けていた。強靱な精神で許しを請いそうになる自分を制し、狼は男達への反抗を抱き続けていた。
しかし、どんなに心が強くとも、肉体が快楽に逆らえなくなっていくのをとめられはしない。狼は敗北を退ける精神とは裏腹に肉体を巧みな責めで甘く躾けられ、肉欲に至上の幸福を感じるよう知らず知らずの内に作り変えられてしまった。
諦めの悪い捜査員としての精神と、悦楽に支配されきった淫乱極まりない肉体。狼を真逆の精神と肉体を有するちぐはぐな存在に仕立て上げ目論見通りに不安定な状態を生み出した男達は、頃合いだと判断して狼に最後の責めを施した。
それは、狼獣人に自らが淫猥な生き物となった絶望の事実を思い知らせ、他でもない自分自身の意志で快楽をねだらせる淫獄。裸体の自由を取り上げ視覚と口も塞ぎ、狼獣人であるためにただでさえ鋭敏な聴覚と嗅覚を更に鋭敏にさせた状況で淫らな音声と匂いで淫欲を際限無く刺激する拷問だ。

「んぅぅーっ! んぐ、ふぅぅ! ぶぐぅぅぅっ!!」

黒革の目隠しと、尖った口を包み込み上下からきつく締め付ける黒革の枷を装着された頭部を振り乱しながら狼は台の上で仰向けにさせられた裸体をめちゃくちゃによじらせ苦しみからの脱出を求めている。けれど、狼はどこにも逃げられない。左右の手首と足首、二の腕と太もも、そして白銀の尾に巻き付けられた黒革のベルトから伸びた鎖を台の側面の金具へと南京錠で遊び無く結び付けられた哀れな狼の裸体は寝返りはおろか尾を振り回すことも叶わず、襲い来る苦悶を遠ざけたくても遠ざけられない。
部屋中をうるさいくらいに満たす自身の喘ぎを録音した物から耳を塞ぎたくても塞げず、部屋に流し込まれる精液の香りを混ぜた淫蕩な空気を拒絶したくても拒絶出来ず、狼は口枷に覆われていない鼻を苦しげにプスプスと鳴らしながら為す術無く心をすり減らされていく。
このままじゃ、避け続けた陥落を迎えさせられてしまう。淫欲に理性を飲み込まれ、快楽を悦んで追い求める色狂いに変えられてしまう。そう思い半狂乱でもがいても、あらゆる自由を奪われ嫌でも発情が増幅する責めの中で置き去りにされた狼はどうやっても脱出の糸口すら掴めない。もはや狼には、堕ちる以外の選択肢など無い。別室のモニターで様子を観察している男達に滑稽な悶絶を晒しながら、今まで積み重ねてきた己の全てを欲望に溶かされ、快楽を得ることのみを考える淫獣へと堕落させられるしか無いのだ。

『うぁっ、んぁぁぁっ! く、は……あぁ、ひあぁっ!』
『も、やめろ……んひぃっ! やめ……んむっ、ぶむぅぅぅっ!』
「ふぅ、んぐっ……うー……むぅぅぅーっ……!」

耳に絶えず流し込まれる甘く蕩けた自身の嬌声を聞き、部屋中に漂う空気を蝕んでいる精液の香りを嗅ぎながら、狼は逃げ場の無い発情が暴れ回っている裸体をもどかしげによじらせ、無意識に腰を前後に揺らめかせて勃起した男根を揺らし、別室にいる男達に陥落の開始を知らせて醜悪な笑みを浮かべさせていた。






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