探偵は瞑想で淫らな真理を刻み込まれる
2020.06.19.Fri.21:00
意識を取り戻した男は、すぐに自分に訪れた異変に気付いた。何も見えない。棒状の物を喉近くまで噛まされているせいで何も喋れない。それどころか、衣服を奪い取られた裸体は大の字の状態で全身を緩み無く締め付けられており、男は頭部を振り乱すことはもちろん指一本すら思い通りに動かせない格好に変えられてしまっていた。
「うぅっ……んぐ、むうぅ」
焦りに歪んだ唸りを漏らしながら、男は裸体に力を込めどうにかして状況を変えようと試みる。けれど、眠っている間に男が閉じ込められた箱形の巨大な機械はちょっとやそっと力を加えたくらいではビクともせず、男はその必死さとは裏腹に何一つとして変化を生み出せない。
文字通り手も足も出せない、哀れな男。自力ではどうやっても脱出出来ない機械の中で仰向けの裸体を無意味に暴れさせる惨め極まりない男。そんな男の言葉にならない呻きを機械ごしに堪能していた男は、目を覚ました男に向かって小さな声で残酷に呟いた。
「探偵さん、おはようございます。今日は、私共の教団に潜入してくださってありがとうございます。本来教徒以外は使用出来ないのですが……本日は特別に、探偵さんに瞑想用の機械を使用させて差し上げますよ。存分に……瞑想を愉しんでくださいね」
探偵と呼ばれた男に、その呟きは全く届いていない。故に、男は恐怖を募らせることも叶わない。これから始まる甘い苦悶を想像すら出来ずに無駄な足掻きを繰り返す無様な探偵に興奮を加速させ背筋を震わせた男は、醜悪な笑みを浮かべながら探偵を閉じ込めた機械の側面に手を伸ばし、淫らな地獄を作り出す非道なスイッチを入れた。
途端、外側からは見えない箱の内部で、幾つもの機構が駆動し始める。首から下を隙間無く包み込む柔らかな素材が濃度の低い液体媚薬をじょじょに染み出させ、逃れられぬ探偵の肉体を望まぬ発情へと導いていく。口を塞ぐ棒の先端から全身を嬲る物と同じ液体媚薬が少しずつ流し込まれ、探偵を外からだけでなく内からも淫らに火照らせていく。それと同時に目を覆う部分に取り付けられたモニターが探偵に幸せ色の表情と反応を見せて射精を迎える男達の映像を見せ付け、耳を覆う部分から発せられる音声が快楽を心から悦ぶ淫らな男達の鳴き声を聞かせ、探偵の心を淫猥に蝕んでいく。
だが、探偵は心と身体を上り詰めさせられるのみで、快楽を得ることは許されない。媚薬に欲望を抑えきれぬほどに膨らまされても、視覚と聴覚に送り込まれる淫乱な男達の情報に羨望を覚えさせられても、機械の中で全身を圧迫されて手足を使えず、勃起させられた男根を腰を振って何かに擦り付けることも不可能な探偵は、高まる一方で解放に至れない自らの欲望に苦しみながら、理性を跡形も無く砕かれるしかないのだ。
「んー! んぐっ、おぶっ、もぉぉぉっ!!」
媚薬の効果が現れ始め、怯えに染まった悲鳴を上げながらもがく探偵を機械の外から眺めて口角を吊り上げた男は、捕らえた探偵に背を向けつつ、嬉しそうに別れの言葉を小さく口にした。
「では、ごゆっくり。瞑想で真理に目覚め、淫欲に溺れる幸福を理解した貴方を新たな教徒として歓迎出来るのを、愉しみにしていますよ。探偵さん」
「んんっ、んぐぅぅ! あぶっ、ぼぉぉーっ!!」
まるで許しを請うように一際甲高い声で鳴き叫ぶ探偵を無視しながら扉へと歩き出した男は、自身が率いる教団を嗅ぎ回っていた愚かな探偵が快楽のことのみを考える淫獣に堕ちる未来に思いを馳せながら、教徒達には決して見せない悪の笑みに顔を歪めていた。
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「うぅっ……んぐ、むうぅ」
焦りに歪んだ唸りを漏らしながら、男は裸体に力を込めどうにかして状況を変えようと試みる。けれど、眠っている間に男が閉じ込められた箱形の巨大な機械はちょっとやそっと力を加えたくらいではビクともせず、男はその必死さとは裏腹に何一つとして変化を生み出せない。
文字通り手も足も出せない、哀れな男。自力ではどうやっても脱出出来ない機械の中で仰向けの裸体を無意味に暴れさせる惨め極まりない男。そんな男の言葉にならない呻きを機械ごしに堪能していた男は、目を覚ました男に向かって小さな声で残酷に呟いた。
「探偵さん、おはようございます。今日は、私共の教団に潜入してくださってありがとうございます。本来教徒以外は使用出来ないのですが……本日は特別に、探偵さんに瞑想用の機械を使用させて差し上げますよ。存分に……瞑想を愉しんでくださいね」
探偵と呼ばれた男に、その呟きは全く届いていない。故に、男は恐怖を募らせることも叶わない。これから始まる甘い苦悶を想像すら出来ずに無駄な足掻きを繰り返す無様な探偵に興奮を加速させ背筋を震わせた男は、醜悪な笑みを浮かべながら探偵を閉じ込めた機械の側面に手を伸ばし、淫らな地獄を作り出す非道なスイッチを入れた。
途端、外側からは見えない箱の内部で、幾つもの機構が駆動し始める。首から下を隙間無く包み込む柔らかな素材が濃度の低い液体媚薬をじょじょに染み出させ、逃れられぬ探偵の肉体を望まぬ発情へと導いていく。口を塞ぐ棒の先端から全身を嬲る物と同じ液体媚薬が少しずつ流し込まれ、探偵を外からだけでなく内からも淫らに火照らせていく。それと同時に目を覆う部分に取り付けられたモニターが探偵に幸せ色の表情と反応を見せて射精を迎える男達の映像を見せ付け、耳を覆う部分から発せられる音声が快楽を心から悦ぶ淫らな男達の鳴き声を聞かせ、探偵の心を淫猥に蝕んでいく。
だが、探偵は心と身体を上り詰めさせられるのみで、快楽を得ることは許されない。媚薬に欲望を抑えきれぬほどに膨らまされても、視覚と聴覚に送り込まれる淫乱な男達の情報に羨望を覚えさせられても、機械の中で全身を圧迫されて手足を使えず、勃起させられた男根を腰を振って何かに擦り付けることも不可能な探偵は、高まる一方で解放に至れない自らの欲望に苦しみながら、理性を跡形も無く砕かれるしかないのだ。
「んー! んぐっ、おぶっ、もぉぉぉっ!!」
媚薬の効果が現れ始め、怯えに染まった悲鳴を上げながらもがく探偵を機械の外から眺めて口角を吊り上げた男は、捕らえた探偵に背を向けつつ、嬉しそうに別れの言葉を小さく口にした。
「では、ごゆっくり。瞑想で真理に目覚め、淫欲に溺れる幸福を理解した貴方を新たな教徒として歓迎出来るのを、愉しみにしていますよ。探偵さん」
「んんっ、んぐぅぅ! あぶっ、ぼぉぉーっ!!」
まるで許しを請うように一際甲高い声で鳴き叫ぶ探偵を無視しながら扉へと歩き出した男は、自身が率いる教団を嗅ぎ回っていた愚かな探偵が快楽のことのみを考える淫獣に堕ちる未来に思いを馳せながら、教徒達には決して見せない悪の笑みに顔を歪めていた。
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