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住職は地下で痴態を密かに愉しむ

2020.06.08.Mon.21:00
高い法力と柔和な人格を持ち、村に住む人間全てから慕われる年老いた住職がいた。
幼いからといって軽く見ることなど決してせずに一人の人間として尊重してくれる上に、壊れた玩具を直してくれる住職を嫌う子供は村に一人もいない。仕事中に出来た傷を治し、難病の村人も自身の法力と知識を駆使して夜通し治療にあたってくれる住職を煙たがる村人はほとんどおらず、時折襲い来る妖怪達を命を賭けて退治し村の平穏を守ってくれている住職は、偏屈な村人も認めるほどに偉大な存在だ。
故に、村の人間は住職に対して一切の疑いを抱かず、封印した妖怪がいて危険だから寺の近くには不用意に近付かないで欲しいという住職の願いも受け入れ、よっぽどの緊急事態でもなければ住職がいる山の寺には赴かないよう老若男女問わずに心がけていた。
穏やかな仮面の下に隠した住職の本性を知らず、知ろうと思う者さえいない村人達。そんな村人達を欺き、寺に近付かせないよう仕向けた住職は静まり返った真夜中に隠し扉を通って階段を下り、地下空間に捕らえた者達を弄ぶ歪んだ娯楽を愉しんでいた。

「た、頼む……もぉ、もう許して、くれぇ……!」
「お願い、しますぅっ……頭、おかしくなる……たす、けて……たしゅけ、へ……っ!」

住職が作り上げた円状の結界の内部にいた者達が自分達を監禁しいたぶっている住職の訪れに気付き、誇りを捨てた哀願を紡ぐ。
鋭き牙で数多の人間を食い千切ってきた狼獣人の妖怪も、住職の倍の体躯を持つ赤肌の鬼も、住職を慕う村の子供と同じくらいの背丈をしたいたずら者な子狐の妖怪も、結界に閉じ込められた者達は全員が震える手で見えない壁を叩き、呪文が書き連ねられた札を亀頭に巻き付けられた裸体をくねらせて憎んでいたはずの住職に許しを求めている。
今夜も、妖怪達に変わりは無い。見えざる檻である結界に綻びは無く、悪さをした仕置きと称して与えた札はわずかでも男根に何かを触れさせれば生まれる強烈な締め付けの罰によって自慰を禁じた上で亀頭に絶えず緩い刺激を注ぎ、妖怪達を一日中苦しめていた。
その事実を把握し、住職は村人達には見せない黒い笑みを浮かべる。そして、その笑みのまま右の人差し指と中指を口元に添えた住職は口角を更に吊り上げ残忍な表情を見せながら、札に影響を与える呪文を呟き出した。
それは、慈悲に見せかけた無慈悲な呪文。一日中焦らしに焦らされ絶頂を渇望させられた妖怪達に絶え間無い絶頂を味わわせ、無様極まりない悶絶を堪能するための呪文だ。

「んはぁぁぁっ!? ぎだぁぁ! きもひいいのきたぁぁぁっ!」
「ありらとうごじゃいましゅぅぅぅっ! ありがとうごらいまじゅぅぅぅぅっ!!」

自ら手で擦ることはおろか恥を捨てて床に擦り付けることも叶わず、他の妖怪と慰め合うことさえも出来ないままもどかしい刺激で嬲られていた亀頭を責め立てる札の快楽に甲高く鳴き、裸体を痙攣させながらはしたなく腰を振って絶頂へと上り詰めていく惨めな妖怪達。そんな妖怪達を監禁し、娯楽として甘く弄ぶ住職は誰にも邪魔されない密かな愉しみに心を躍らせながら呟く呪文を細かく変え亀頭を包む札が生み出す快楽の量と激しさを気まぐれに変化させ、妖怪達が滑稽によがり狂う光景を気が済むまで鑑賞し続けていた。






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