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疲弊した捜査員は非道な水分を啜る

2020.04.28.Tue.21:00
力に任せての苦痛のみを注がれたのであれば、男は屈服などしなかったであろう。自分を捕らえ自由を奪った憎むべき悪人達に無様な姿を笑われながら責めを加えられたのであれば、反抗によって正義の心を保ち続け男は捜査員としての自分を守り続けられただろう。
しかし、残酷な男達はそれを把握した上で、全く違う形での責めを加えた。苦痛では無く、快楽を用いた責めを。痴態を笑いながらでは無く、反抗のぶつけ先の存在しない一人きりの空間で、何の反応も示さない淫らな機械による責めを加えたのだ。
痛みなら堪えられるが、快楽は堪えられない。歯を食い縛っても肉体は注がれる刺激を勝手に悦び、望まぬ絶頂に達して捜査員を内側から殴り付けてくる。その残酷で甘い殴り付けから気を逸らしたくても一人きりでは誤魔化す手段など無い。必死で快楽から意識を遠ざけようとしても、狭い部屋に響く淫具の駆動音と抑えきれずに漏れ出る自身の情けない声を聞いている状態ではすぐにまた意識を快楽へと引き戻されてしまう。
ならばと捜査員は身をもがかせ、淫らな苦悶からの脱出を試みたが狭い部屋の中央に設置された拘束台は捜査員の肉体をX字に引き延ばした格好から抜け出せないように幾つもの枷と鎖で身動きを封じており、捜査員はどんなに頑張ってもすぐ目の前に見える部屋の扉に近付くことすら出来ず、自分を淫猥に弄んでいる責め具を、振動を生み出すパッドがあらゆる箇所に仕込まれている首から下をぴっちりと覆う黒色のラバースーツを脱ぐことも出来ない。
身体と心の逃げ場を奪われ、苦しみを紛らわすことも制限された。そんな状況で長時間淫らにいたぶられ、絶え間無い絶頂を強いられた哀れな捜査員の男は拘束と淫獄を与えた男達の思い通りに屈服を迎え、捕らわれたときからは想像も付かない程惨めに蕩けた表情を晒しながら、数時間ぶりに部屋へと戻ってきた男達に向かって陥落を認める哀願の言葉を発した。

「あぁ、んあぁっ! もぉ、ゆりゅひて、くれぇ……なんれも、はなひゅ、かりゃぁっ! たしゅ、けへ……イぐのやらぁっ! イぎだぐ、なっ、あぁっ! んひぁぁぁぁぁーっ!!」

汗と涙と唾液に濡れた真っ赤な顔を男達に向け、磔にされたラバースーツ入りの肉体を痛々しく痙攣させ、許しを請いながら何十度目の絶頂へと追い立てられた捜査員は、誰の目から見ても限界を超えている。これ以上責めを続けたら、捜査員は自我どころか命すらも失ってしまう。
故に、男達は捜査員に休息を与えた。ラバースーツに仕込まれているパッドの震動をとめ、男達は捜査員に水分補給をさせる。

「はぁ、はぁ……あひ、ん、はおぉ……」

ラバー越しでも形がくっきりと見えるくらいに尖らされた乳首と、精液を一滴残らずラバースーツ内へと放出させられた男根を襲っていた震動が停止する。ようやく訪れた快楽の終わりに、捜査員が乱れた呼吸を整えながら安堵する。そうして安堵する捜査員に、男達は水分を与えていく。それは捜査員に頭部全体を覆う黒いマスクを被せ、口の部分に接続した透明なチューブを通して少量ずつ媚薬混じりの水を摂取させる慈悲に見せかけた無慈悲な水分補給だ。

「あぉ、は、おぉ、うおぉ……!」

マスクを拒む気力など、今の捜査員には無い。絶頂地獄に対する恐怖を二度と消えない程深く刻み込まれた捜査員には、拒む思考すらも無い。
絶え間無い絶頂に憔悴させられ、また絶え間無い絶頂を強いられるかも知れないと恐れている捜査員は一切の抵抗を見せずに頭部をマスクに覆われ、肉体の自由に加えて視界と言葉を奪われた。
口に繋がれたチューブに流し込まれている水がこれから自分に別の地獄を味わわせる淫薬であることなど知る由も無く、ただただイき狂わされる苦しみが終わったことを悦ぶ。そんな惨めな捜査員の黒に覆われた肉体が小刻みに震える光景を無言で愉しみながら、男達はまた部屋を後にした。
どんなに願っても快楽を注がれ絶頂を繰り返させられる地獄から、どんなに願っても快楽を得られず絶頂を欲する自身の肉体に追い詰められる地獄。真逆の地獄がやってくる絶望の事実をまだ知らない捜査員は、疲弊した頭で与えられた慈悲を手放しに悦びながら、チューブを伝って口に辿り着いた非道な水分を嬉しそうに啜る音を再度一人きりとなった狭い部屋にぴちゃぴちゃと響かせていた。






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