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無様な男を乗せて豪華客船は進む

2019.07.31.Wed.21:00
人生初の豪華客船に乗り込んでから二日目の夜。書き物を終えた男は立ち上がって伸びをすると自室の風呂場へと移動した。
浴槽から少し離れた場所に置かれている籠に脱いだ服を入れつつ、男は湯を溜めようとバルブを回す。しかし、湯は出てこない。昨夜は問題無く出ていた湯は、一滴たりとも現れない。
故障だろうか。そんなことを考えながら男は締めようとしていた浴槽の栓を手から離し、上半身のみ裸となった姿でもう一度バルブを回そうとした。
バルブへと再度近付く男の右手。何の警戒も無く湯を出そうと考えて動かされるその右手は、バルブの直前でとまった。湯が出るはずの場所から、予想外の物体が勢いよく溢れ出たからだ。

「っ!? なっ……!?」

湯の代わりに溢れ出たそれは、ほんのりと白みがかった気体で。その気体はあっという間に狭い浴室内に充満していき、半裸の男を包み込んでいく。
その状況に危機を感じた男は浴室から脱出をしようと、ドアノブに手を掛けた。昨夜と同じように、男はドアノブを右に回して扉を押す。
だが、扉は開かない。押しても引いても必死で体当たりをしても、扉はビクともしない。

「えほっ、ぐ、はぁっ……くぅ、あぁぁ……!」

薄い白色の気体に満たされ切った浴室内で男は諦め悪く扉を叩き続けていたが、その力は気体を為す術無く吸入させられる度に弱まっていき、男はとうとう扉の前でぐったりと脱力し立ち上がることすら出来なくなってしまった。
男はもう、浴室内に流し込まれる気体が無くなっても動けない。気体の流入が停止するのに合わせて自動で起動し始めた換気の為の機構によって浴室内の空気が澄み切っても、男は扉近くの壁にもたれかかった体勢から離れられない。先程開かなかった扉が開き、醜悪な笑みを浮かべた男達が無様に脱力した自分を笑い飛ばしてきても、男はただただ屈辱と油断していたことへの後悔を募らせるしか無い。
罠に嵌められ、抵抗を禁じられた男は、自分の正体を暴いていた敵の目論見通りに捕らえられるしか無いのだ。

「捜査員さん、特製のミストサウナは身体中が蕩けちまうくらいに格別だっただろ?」
「俺達の船にわざわざ潜入してくれた捜査員さんをもてなす為に用意した甲斐があったよ」
「でも、これはほんの序の口だぜ? これから毎日、捜査員さんを愉しくもてなしてやるからな。存分に味わってくれよ……間抜けな捜査員さん」
「うぁ、く、うぁぁ……」

力の入らない肉体を無理矢理に立たされ、下半身の衣服を抵抗すらさせて貰えずに脱がされた捜査員の男は、自分を捕らえた男達が愉快その物の表情を見せながら引き出す黒色のガムテープが立てる耳障りな音に恐怖の感情を抱き、怯えの滲んだ顔で男達を楽しませてしまっていた。



今日も豪華客船は海の上を進んでいる。元々設置されていた遊技場や食事処に加えて捕らえた捜査員を悪事に関わっている一部の乗客に娯楽として提供しながら、優雅に海上を進んでいる。
朝も昼も夜も無く尻穴を弄ばれ、男根を責め立てられ、全身を精液に塗れさせられる日々に置かれた捜査員は、どうにかしてここを抜け出したいと願いあらゆる試行錯誤を繰り返したが、淫らな地獄からの脱出に繋がる術はいつまで経っても見つからない。
背中で伸ばしたままガムテープで厳重に縛り上げられた腕を振り、折り畳んだまま伸ばせないよう足首と太ももをテープで執拗に括られた足に力を込め、頭部を振り乱して目と口を塞ぐテープを振り払おうともがいても捜査員のその動きは無意味に体力を消耗し、惨めな足掻きで嬲る者達の目を悦ばせるだけだ。

「んーっ! むぅ、んむぅぅっ! うぐ、ふぅ、ぶむぅぅぅぅっ!!」

閉ざされた口で放たれる哀れな捜査員の絶叫は助けの来ない客船の一室に一日中虚しく響き、責める者の好みと責めの内容に応じてその悲痛さと無様さを変化させるのだった。






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