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無慈悲なシャワーは青年スパイを叩きのめす

2019.06.27.Thu.21:00
壁を縦に長い箱形にくり抜くようにして作られた空間。そこに入れられた青年は頭上に持ち上げさせられた手首と天井の金具を黒革の枷と鎖で繋がれ、左右の足首と床の金具を手首と同じように枷と鎖で短く繋がれ、舌を噛むことと言葉を放つことを禁じる輪状の金属で作られた開口具を装着された上で仮にそれらの拘束具が外れても逃れられないよう、空間に強化ガラスと数え切れない程の留め具で蓋を施された。
手足の自由を奪われ、しゃべることさえ許されない惨めな状況。そんな状況に置かれながらも、青年は蓋として取り付けられた強化ガラス越しに自分を捕らえた男を睨み付け、何をされても情報は吐かないという意思を示していた。
あらゆる選択肢を潰され、恥部を丸出しにした裸体を観察されながらも気丈な態度を取っていた青年スパイのその様子に青年を自分の手に堕とした男は醜悪に微笑むと空間内の壁と天井、そして床に位置する機械を作動させ、青年の前を去った。
男が戻ってきたのはそれから一時間後。機械が生み出す責め苦に苛まれ続けた青年が疲弊しきり、一時間前の反抗的な態度を思い出すことも出来なくなった頃だった。

「あ、うぅ、あぉ、おぉぉ……っ!」

上下に引き延ばされた裸体を痛々しくくねらせ、狭い空間内に苦しげな唸り声を響かせながら悶え狂う無様な青年。その予想通りの姿を目にした男は残忍に目を細めると、わざとらしいくらいに優しい口調で青年スパイに問いかけた。

「やぁ、ただいま。特製のシャワーは愉しんでくれたかな?」
「あぅ……あぉ! あぁぁぁーっ!!」

開かされた状態で固定された口から悲痛な叫びを放ち、青年は怒りを抱いていたはずの男に向かって哀願の意思を伝える。
あらゆる方向から放出される液体で裸体を滅多打ちにされ、液体に混ぜられている媚薬と時間経過で変化する液体の温度に苦しめられ続けた青年はスパイとしての使命を忘れ、駆け引きなど一切無く本心から救いを求めている。
じっとしていられないくらいの熱い湯で全身を嬲られるのは嫌だ。身体の震えが抑えられないくらいの冷たい水で嬲られるのも嫌だ。そして、その熱さと寒さに苛まれている状態で無理矢理に淫欲を掻き立てられ、望まぬ発情を強いられるのはもう、嫌だ。
現在熱湯となっている媚薬シャワーに嬲られ、赤く火照った裸体をくねらせ硬く膨らんだ乳首と男根を跳ね回らせながら必死に許しを請う哀れな青年スパイ。その哀れな様子を目と耳で愉しみ、笑みの黒さを更に濃くした男は先程と同じように穏やかな声音を作ると、悶え苦しんでいる青年に向かって残酷に言い放った。

「随分と愉しんでくれたみたいだね。そんなに悦んでくれたなら、せっかくだしもっともっと愉しませてあげようかな」

水音に掻き消されながらもはっきりと聞こえた無慈悲な言葉に、青年は表情を絶望色に染めた。その反応を堪能しながら、男は壁にある操作盤へと右手を伸ばし、青年を今以上に苦しめる変化を生み出した。
青年の正面に横からスライドする形で新たな壁を出現させ、青年を暗闇の中へと閉じ込めてしまったのだ。

「あぉぉぉぉっ!? あー! うぁぁぁぁぁーっ!!」

何も見えない恐怖に怯え、青年スパイは狭い空間内に水音と共に自身の絶叫を反響させる。
耳に心地良い恐れに歪んだ鳴き声を味わい、興奮に背筋を震わせた男は操作盤から離した右手で強化ガラスを撫で、強化ガラスの蓋と青年の間に自身が出した壁を見つめながら、青年スパイに言った。

「もうすぐ、さっき出した壁からもシャワーが出始めるからね。全身を綺麗にされて、心も綺麗さっぱり壊れて、僕が欲しい情報を白状してくれるようになった明日の君に期待しているよ。スパイ君」
「うぁぁぁっ!? あぉぉっ! うぁぉぉぉぉぉぉっ!!」

今まで媚薬シャワーにあまりいたぶられていなかった正面も、もうすぐいたぶられ始める。全身くまなく淫薬で打ちのめされ、熱湯と冷水で追い詰められながら、明日まで放置される。
伝えられた地獄に青年は悲鳴を上げて慈悲を欲したが、残酷な男はその悲鳴を聞きながら部屋を去り、青年をまた置き去りにしてしまった。

「うぁ、あぉ、あぁ、あがぁぁぁっ……!」

拘束され、容赦の無い拷問を加えられる青年スパイは半狂乱で手足の拘束を鳴らしながら、暗い中で目の前の壁に、程なくして液体が噴き出すと告げられた壁に、力無い哀願の呻きとまなざしを向け続けていた。






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