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誇りは快楽と引き換えに失われる

2017.03.17.Fri.21:00
床に敷かれた分厚い木の板に乗せられ、左右の手首と肘のすぐ上、そして足首と膝のすぐ下を金属で作られたアーチ状の器具を使って縫い付けられた男はもはや四つん這いのまま固定させられた裸体を思い通りに動かす事は出来ない。
言葉を封じる為に貼り付けられた強力な黒のテープを口から剥がしたくても剥がせず、腰に巻かれたベルトと天井のフックを緩み無く繋いでいる鎖も外せず、性の弱点に与えられた淫らな辱めを終わらせる事も叶わず、その淫らな辱めに苦悶する様子を辱めを施した張本人に笑いながら観察される屈辱の状況から逃げ出す事も出来ない。
男はただただ手足を縫い付ける器具と大きな身悶えを禁じている腰のベルトに繋げられた鎖を鳴らしながらどうする事も出来ずに苦しめられ、決して絶頂は出来ない弱い刺激に翻弄される無様な刑事の姿で自分を捕らえた悪人を愉しませる事しか出来ないのだ。

「んー…! ふ、むぅぅ……んー、んむぐぅぅ…!」

塞がれた口で唸りながら鼻で乱れた呼吸を行い、捕らわれた刑事は大粒の涙を零しつつ拘束された裸体を小刻みに震わせている。
唸りと鼻呼吸の音が観察する悪人の耳を悦ばせ、零す涙と裸体の震えが悪人に優越感を抱かせる事は分かっている。分かってはいても、刑事にそれらを抑える気力は無い。乳首を挟み込むクリップ型のローターと、男根の根元とカリ下に巻かれたベルトと一体化しているローターと、尻穴を拡張しているアナルプラグがわずかに振動して生み出すもどかしいだけの快楽で何時間も弄ばれた刑事はもう、自我を保つ事で精いっぱいだ。
捕らわれてから毎日激しい快楽で連続絶頂を強いられていた肉体は刑事が思うよりもはるかに快楽に溺れており、もどかしいだけで絶頂にはどうやっても至れない弱い快楽は拷問に等しい責め苦となっている。
少しでも気を抜けば、憎いはずの悪人に向かって無我夢中でおねだりの意思を込めた唸り声を発してしまいそうになる。全身を駆け巡る射精欲と快楽への渇望に理性を飲み込まれ、刑事と人間の尊厳を投げ捨てて悪人に性の意味で隷属する道を進んでしまいそうになる。

ただでさえ、身体は快楽に屈し始めている。ここに心の屈服がちょっとでも混じったら一気に堕ちてしまう。
そう考えた刑事は気が狂いそうな程に苛烈な射精欲を抑え込みながら、休み無く動く淫具のもどかしい責めと悪人の視線を耐えていた。
しかし、必死になって耐えれば耐える程、悪人の加虐心はふくらむ。刑事の心と身体も弱まる。我慢に我慢を重ねて刑事が自身をより追い詰めた結果、加虐心をふくらませた悪人が自らの男根を取り出して刑事の鼻先に突き付けた瞬間刑事の理性はひび割れてしまった。嫌で嫌で仕方ないはずの男根に、嫌というくらいに奉仕をさせられ尻穴をめちゃくちゃに掻き回した男根に刑事は顔を擦り付け、すえた雄の臭いを嗅ぎ始めたのだ。

「んっ…んふっ、むぅ、んむぅぅんっ……」

この匂いを嗅いではいけない。ひび割れた理性が呼びかけるが抑え込む力を失って暴走する本能はその呼びかけを無視し、一生懸命に鼻を押し付けて淫臭を体内に取り込んでいく。
この肉の棒に恥ずかしい穴をほじくられる悦びを覚えてしまったから、とまれない。恥ずかしい穴をほじくられながら絶頂してはしたなく精を撒き散らし、穴に精を注ぎ込まれる充足感を知ってしまったから、焦らしに焦らされた今それが欲しくて堪らない。
駄目だと思う理性が、じょじょに欲望に飲み込まれていく。刑事としての誇りが、幸せ過ぎる快楽と引き換えに失われていく。

「んぅー…ふぅ、んふっ、むふぅぅぅ」

嬉しそうに男根の匂いを嗅ぎ、瞳を蕩けさせていく刑事の様子に悪人は満足そうに微笑み、従順なペットの振る舞いを覚え始めた刑事を褒めるように右手で汗ばんだ頭を優しく撫でていた。






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