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無慈悲な散歩は柵の内側で

2016.08.25.Thu.21:00
爽やかな風が吹き抜け、心地良い夏の日差しが降り注ぐ高原の牧場。数年前に機能の全てが停止し、誰もいないはずの寂れた牧場。そこに、数人の男達がいた。
それは、牧場の土地を買い取った男とその部下達。彼らがこの場所にいる事は何の不思議でもない。買い取った以上そこは男の物であり、部下を連れてくる事も、私有地だからと立ち入りを禁じる看板を立てて人払いをする事も自由だ。
そんな自由な空間で男とその部下は、残されたままになっている牧場の柵を使って思う存分愉しんでいる。自分達の悪事に気付いた捜査員の男に首から下をぴっちりと覆う黒のラバースーツと背中に回した左右の腕をピンと伸ばしたまま曲げる事も身体の前に運ぶ事も出来なくさせる黒のアームバインダーを着せ、口を大きく開かせたまま閉じられなくさせる開口具と前部に長い鎖が繋がった黒の首輪を取り付け、一切の抵抗はもちろん、許しを請う言葉を発する事さえ禁じた状態で首輪の鎖を引き、円状に設置された柵の内側を延々と、強い日差しが降り注ぐ中無理矢理に歩かせて捜査員が苦しむ様を愉しんでいる。

「あー、あっ。あがぁ…はぁぁ」

容赦の無い日差しの中休みすら与えられずに歩かされる状況は汗と屈辱に塗れる苦しい状況だ。にもかかわらず、無情な男達は捜査員をより追い詰める目的でラバースーツを、涼やかな風を感じられず、生まれる熱を上手く逃がせず、その上日差しの熱を蓄えて捜査員の肉体に流し込む黒色のラバースーツを何の躊躇いも無く着せたのだ。
滝のように溢れ出る汗も、裸体の火照りも全てスーツ内に溜まり捜査員の精神を蝕んでいる。思考すら上手くいかない程の熱さと全身を不快に包んでいる汗から今すぐ離れたい。捜査員がそう考え、恥を承知で鎖を引く目の前の男や柵と一体化している小屋の陰で涼んでいる男達に懇願の唸りを上げても、男達は誰一人として応えはしない。無様な捜査員を見て愉快そうに笑うか、意地悪くスーツと首輪とアームバインダーの鍵がまとめられた鍵束をチャリチャリとこれ見よがしに揺らすだけ。
誰も、憔悴し切った捜査員に慈悲を与えず。小屋の陰に辿り着いて思わず安堵する捜査員にまだまだ強制歩行が終わらない事実を教え込むかのように首輪の鎖の持ち手を交代し。水分補給と称して捜査員の開きっぱなしの口に媚薬入りの残酷な水を注いで、すでに屈服している捜査員を更に苦悶させるのだ。

「あ、ぼほっ! うぐっ、んぐっ、うぶふぅぅ!」

数人がかりで顔を上に向けさせられ、ペットボトル入りの媚薬水を口内に流し込まれる。息苦しさに襲われても水はとまらない。捜査員がむせて水を吐き出しても、飲みたくないと我慢をしても。男達はすぐさま別のペットボトルを取り出して、捜査員の口に媚薬水を流し込んでくる。捜査員に出来る事は、ただ大人しく媚薬水を飲み干す事だけ。淫らな薬品が混ぜられた水を飲まされた肉体がスーツの中で淫らに反応し、今以上にスーツごしでもよく分かる程に乳首や男根を硬くふくらませてしまう事実を散々思い知らされていても、余計な苦しみを増やさない為には淫薬入りの水を飲むしかないのだ。

「んぐっ、うぐっ…ふぅ、うふうぅ……ぐふっ!」

ようやく口内に水が無くなり、顔を押さえていた手がなくなり、捜査員は乱れた呼吸を整えようとした。が、呼吸を整えようとする捜査員は、新しく鎖を握った男が鎖を強く引いたせいで満足に呼吸を整えられず息を荒く乱したまま立ち上がらされ、硬く変化した乳首と男根がスーツを押し上げている様子を無慈悲な男達の目に射抜かれながら、再び強い日差しの中へと引きずり出されてしまった。

「はぁ、はがぁ…はぉ、おぉ、うあぁぁ…!」

日陰から引きずり出された肉体が、また日差しに炙られ始める。また、陽光の熱と発情の熱という二種類の熱に理性を削り落とされる責め苦を加えられ始める。
その拷問に近い苦悶に捜査員はとっくの昔に音をあげ、言葉にならない声で許してと助けての意思を伝えているがそれはただただ男達を悦ばせる効果しか持たず、悲痛な声は救いを与えてくれる他の誰かに届く事無く高原を抜ける風に虚しく掻き消されていくのだった。





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