部長は部下に捕われる
2013.03.16.Sat.19:53
「部長の家に来るのは久しぶりですね」
マンションの廊下で、スーツ姿の男が呟き、玄関を開ける。先に中に入る男を、部長と呼ばれた男が見つめていた。
その瞳は潤み、顔も赤く息が荒い。一見したら具合が悪いと思うだろう。しかし、その正体を知っている男は、悠然と微笑み声を掛ける。
「ほら…いつまでもそこにいると、怪しまれちゃいますよ? 裕太、自分で、歩いて来て下さい」
部下に呼び捨てにされても、裕太は怒らないし怒れない。プライベートではこの部下…和哉の方が立場が上だからだ。
だから、逆らえない。裕太は足を震わせながら、一歩ずつ進んでいく。その動きはこれ以上無い程にぎこちなく、動きの度に裕太の息は熱を帯び、声が出始める。
「っふ…んぁ、ぁう…」
「もう少し、ここまで来れたら、ご褒美ですよ」
まるで飼い犬を呼び寄せる様に、和哉は上司である裕太を呼ぶ。その異常な状況にありながら、裕太は自分を抱き締める為に腕を広げて待っている和哉を見て、目を輝かせていた。
よろよろと歩き、つまずきつつも裕太は和哉の元に辿り着く。
「和哉…オレ、着いた…褒めてぇ…」
涙を浮かべて、十近く年下の男に甘える裕太。普段部長として部下を取り仕切っている強い男の仮面は外れ、淫らな本性がむき出しになり出した。
和哉だけが知っている、本当の裕太。
「良い子ですね、裕太は。ご褒美をあげましょうか」
言って、和哉はポケットに入っているリモコンを操作する。すると裕太の中でわずかにしていた駆動音が一気に大きくなった。
「ひぁぁっ! んぁっ」
「はい。ズボンを脱ぎましょうか」
ガクガク震えて和哉にしがみ付く裕太。その喘ぎに気を良くしながら和哉は、裕太のズボンを下ろした。
「もうびしょびしょですね。駅のトイレでお尻にローターを入れたのはついさっきなのに」
和哉の言う通り、まだ十分程しか経っていない。だが、和哉の調教で開発された身体には十分あれば充分だ。その証拠に、裕太のパンツは濡れている。
ローターの入ったアナルの周りをパンツの上から捏ねただけで、裕太は感じまくった。
「エッチですね、裕太は。プロジェクトが忙しくてご無沙汰でしたから、今日が待ち切れなかったんですよね」
「そう…オレ、待ち切れなかったぁ…。和哉に、触られたくて。苛めてほしくてぇっ!」
大きなプロジェクトがある時は二人きりになる時間さえ作れなかった。触る事も、それ以上ももちろん出来なくて。
和哉に育てられた淫乱な身体は、和哉を我慢せず独占出来る状況が、待ちに待った日が来て、朝から疼いていたのだ。
「お望み通り…たっぷり苛めてあげますよ。気が狂う程の快感で…裕太を泣かせてあげる」
「んんっ…んんーっ!」
耳元で囁かれた甘い誘惑の言葉で、裕太の背筋が震える。ローターで責められるアナルも指で擦られてヒクヒクと動いた。
そして、裕太の喘ぎは身体と共に大きく跳ねた。
「イくうぅぅっ! オレ、っあ、ぁっ」
「おや、僕の許可無しでイったんですか? 悪い子ですね」
悪い子、のフレーズに裕太は反応する。この後の言葉には、きっと。
「床も服も汚れちゃったし、お仕置きをしないとダメだな」
お仕置きという期待通りの言葉を聞いて、裕太は期待を膨らませた。
どれだけ、和哉に苛めてもらえるんだろう、と。
「まずは…お風呂場で綺麗に洗いましょうか」
「良い格好ですね。裕太」
「あ…和哉ぁ」
風呂場に移動して、タイルの床に寝転がっている裕太を和哉は見下ろしている。
見下ろされた裕太の身体は、全裸にされて何も抵抗が出来ないよう拘束されていた。
両腕を背中に回し黒い拘束具で繋がれ、更にそこには手首を拘束する黒革の手錠の鎖がナンバー式のシリンダー錠によって括り付けられている。これでは、裕太は手を使う事など出来はしない。
足も同じく拘束されている。右の足首と太もも、左の足首と太ももが、それぞれ足枷で繋がれていた。そのせいで裕太は大きく足を開いたまま閉じる事を許されない。恥ずかしく勃起したペニスも、その下で恥辱にヒクついているアナルも、和哉の目から逃れる事は出来ない。
これだけでも充分過ぎる程の拘束を施されているのだが、まだ拘束がある。ペニスを絞め付け射精を禁じているベルトと、首輪だ。
首輪には鎖が付いており、その鎖はタオルを掛ける為の取っ手に繋がれている。首輪に付いた鎖の音と重みは、裕太に自分を和哉のペットであると錯覚させた。
年下の男に全身を拘束され、痴態を晒して興奮する裕太を、和哉は愛しげに、しかしサディズムを込めた目で見つめる。その目で裕太は苛めてもらえる事への期待を膨らませ、背筋をゾクゾクと震わせてしまった。
「裕太には、やっぱり黒の拘束具が似合いますね。硬くなった乳首の赤とのギャップがいやらしいですよ」
「んぁぁっ!」
右の乳首を指できゅっと抓まれる。幾度となく弄られて大きく育った尖りは、和哉の指を悦んでより硬くなる。その感触を愉しみながら、和哉が右手でシャワーを取り、コックを回す。シャワーヘッドから、勢い良く湯が溢れ出した。
溢れる湯をしばらく眺めてから、和哉がクスリと笑った。
「裕太の淫乱な乳首なら…コレだけでも気持ち良いでしょうね」
「んひっ!? お湯…だめぇ!」
左の乳首に、シャワーの湯があてられる。和哉の言う通り、裕太の身体は意思の無い液体での刺激も、堪らない快感として認識してしまう。
「あぁぁ…指、イイっ! お湯も…イイよぉ…」
右の乳首は、和哉の長い指で丁寧に捏ねられ、ねちっこく抓られる。たまに強く引っ張られると乳首に自分の体重がかかって、生まれる苦痛と悦楽に、裕太は拘束された身体を激しくのたうち、舌を突き出し喉を反らせて喘いだ。
一方左の乳首は湯による大雑把で稚拙な責めを受ける。快感は入るが、指の刺激に比べたら当然弱い。同じようにしてほしくて、もどかしさに裕太は左乳首を疼かせた。
「あぁんっ…弄ってぇ! こっちも、和哉の指でっ!」
乳首を突き出して、裕太は和哉に訴える。そんな淫猥なおねだりを無視し、和哉派同じ責めを続けた。
届かないおねだりをする間にも、裕太の身体は限界に近付く。そうなるよう開発した和哉が、それを見逃す訳は無い。
「イくっ…イくぅっ…!」
「乳首だけでイくんですか?」
この…ド淫乱。
自身を貶める囁きを耳元でされ、裕太は一気に追い立てられた。
「ひぁぁっ…! イくぅぅっ!」
不自由な身体を陸に上がった魚の如く跳ねさせ、裕太が達する。激しい絶頂だったが、裕太のペニスは精液を出せない。根元を縛めるベルトがあるからだ。
「お願い、和哉。イきたい、イかせてぇ…」
無意識に腰を振りながら、トロンとした瞳と甘えたな口調で裕太はねだる。その趣味の無い男でも唾を飲みそうな仕草だったが、和哉は冷たく言い放つ。
「和哉。これがお仕置きだって、忘れたんですか?」
ビクッ、と怯える裕太に、和哉は続けて言った。
「これは、おあずけが必要かな」
「ひっ…!」
おあずけ、を裕太はひどく怖がる。それは、以前にされた時の事を思い出したから。
和哉の言うおあずけとは、何もしない事。前におあずけされた時は、裕太がどんなに体が切なくなっても、どんなにはしたなく必死にねだっても、和哉は何もせずに裕太を観察していた。
視姦されて、触られる事無く自身の淫乱さで堕とされる責め苦は辛い。だから、何とかして回避しようと拒む。
「お願い。おあずけはやだぁ。何でも…するから…」
裕太のその言葉を待っていた和哉は、意地悪く笑う。そして、シャワーを止めて床に置くと、立ち上がりボクサーパンツを脱いだ。
ブルンッ、と揺れて和哉のペニスが現れる。何度も自分を快感の果てに連れて行った肉の棒に、裕太の身体がじゅんと熱くなった。
アナルをヒクつかせながら物欲しそうにペニスを見る裕太に、和哉は命令を下す。
「さ…立って」
「う、ん」
寝返りを打ってうつ伏せになった後、風呂場の壁や浴槽の縁を使って裕太は拘束された身体を命令通り立たせ始める。
手も足も動かせない裕太が苦戦しても、和哉は手を貸さない。しかし、急がせる事もしない。ただじっと裕太を待っている。
最初は命令された事だが、待たれている事で急がなきゃという気持ちになり、だんだんと命令から自発的に『和哉の為に早く立たなきゃ』という意識に変わった。
「は…ぁ、立った…」
「ふふ…良く出来ました」
頭を撫でられて、裕太は目を細める。心地よさに身をよじる様子を見つつ、悪戯な表情を浮かべて和哉はシャワーを手に取った。
「コレは…ココに、ね」
「はぅっ!?」
正面から股間の下にシャワーを差し込まれ、裕太は声を上げた。
膝立ちになった裕太の下にあるシャワーは、縛られ動かせない裕太自身の足でがっちりと固定されている。そして、シャワーヘッドの先は…裕太のアナルに向けられていた。
これで…お湯、出されたら。
思わず想像し、裕太はペニスを反応させてしまう。和哉はそれを見て小さく笑うと、期待に応えるべく再びシャワーを出した。一瞬の間を置いて、湯が裕太の敏感なアナル。和哉に性器へと作り変えられた場所を打ち始めた。
「あぁっ、あぁんっ! 逃げられないぃっ…」
どんなにもがいても、自分の足が挟み込んでいるシャワーは外れない。感じまくる度に、射精を封じられたペニスから先走りが流れ湯と混じっていった。
「裕太、ほら。裕太の大好きなモノですよ」
「あっ…」
顔の少し前に、たくましく太い和哉のペニスが突き出された。
鼻に入ってくるすえた雄の匂い。そして湯で体温が上がりぽやぽやとした頭が、裕太のわずかな理性を溶かしていく。
舐めたい。和哉のチンコ、舐めたい。
欲望に駆られて、裕太はペニスに自ら近付く。シャワーの刺激で震え、拘束された身体で前へと進む。
「はあぅ…和哉の、チンコ…」
ついにペニスの前に辿り着いた裕太は、恍惚の表情で舌を垂らし、息使いの荒い口を大きく開けて、和哉のペニスをくわえ込もうとした。
そんな裕太の動きが、本人の意思に反して止まる。
「え…っ?」
裕太は驚いて振り向く。後少しで届くのに、本当に目と鼻の先なのに。首輪の鎖がピンと張ってしまい、それ以上近付けない。
全て、和哉の目論見通りだ。
「裕太、しゃぶって」
「無理ぃっ…届かな、いぃっ!?」
裕太が甘い悲鳴を上げる。和哉がシャワーの勢いを最大にしたのだ。
「あふっ…くぁっ。やめへっ、お湯らめぇっ」
「止めてほしかったら、しゃぶりなさい」
無茶な命令だけれど、反論まで頭が回らない。裕太は必死で舌を伸ばし、首輪で繋がれてる事も忘れてペニスをしゃぶろうとする。
泣き顔を晒しながら逃れられない刺激に悶える愛しい上司の姿に、主人である部下は満足げに笑い、言った。
「ほら、お仕置きなんですから、しゃぶらないと。それとも、もっとヒドいお仕置きをしてほしいんですか?」
「やら…お仕置き、やだぁ…」
お仕置きから逃げる為に裕太は身体を振り乱して拘束を解こうとするが、その身体はもう限界を迎えていた。ペニスに熱が集まり、絶頂を抗う事は出来ない。
「イくっ…イく! オレっ、イく…ぅぅっ!」
射精を伴わない二度目の絶頂。それを見て、和哉は裕太の足の間からシャワーを抜いた。
「ご主人様のをしゃぶりもせず自分だけイくなんて、これはお仕置きしか無いな」
「許してぇ。もう、許して」
「いいえ、許しません」
和哉の言葉に裕太は絶望する。が、それはすぐに喜びに変わった。
「罰として、裕太には可愛いアナルで僕のペニスをしゃぶってもらいます。どんなに泣いて感じようが、僕が満足するまで」
「あ…ぁんっ」
喜びに打ち震える裕太は、膝立ちの状態から優しく仰向けに倒された。その大きく開かされたアナルに、熱くて硬いペニスが押しあてられる。熱っぽい視線を向けてくる和哉に、裕太の身体はきゅんきゅんと疼いた。
「反省をしてるなら、裕太に飢えてる僕にいやらしく感じた顔を晒して、はしたなくイき狂って下さい」
「ぁん…分かった。っん! あぁっ、入ってきたぁっ!」
何の遠慮も無く突き入れられたペニスを、裕太の中は悦んで絞め付ける。
「裕太のアナルは良い子ですね。僕のをはむはむとしゃぶって、グネグネと揉み込んでる」
「ふぁぁっ! 嬉し、ひっ」
褒められた嬉しさは中の動きに直結して、ペニスをぎゅうぎゅう絞めた。その事により中が強く抉られ、堪らない快感に裕太は身体をビクビクと蠕動させる。
手足を拘束されて、支配される屈辱すらも快感にする裕太は、もう年上の男としてのプライドなんて欠片も持ち合わせてはいない。
主人である和哉から与えられる全部に悦び、望み通りの反応を返す一匹の淫らな雄犬だ。
「気持ち良さそうですね。いっその事、会社の皆にも今の裕太を見てもらいましょうか?」
「やだぁ…和哉以外に、あっ、なんてぇ」
「冗談ですよ。僕もこんな可愛い裕太を僕以外に見せたくない。出来るなら二十四時間監禁して閉じ込めて、ずっと可愛がっていたいくらいですよ」
「あぁ…っ」
和哉の願望が語られ、裕太は少ししてほしいと思う。
和哉に監禁されて、毎日和哉の事を考えて、和哉に苛めてもらえる。
何もかもを握られたペットの生活を想像し、裕太は興奮してしまう。
「っ…! 急に、絞め付けが強くなりましたよ」
「あぁ…和哉に監禁されたいって思ったら、つい。…んん、いいよ。オレ、監禁されてもっ」
きっと、幸せになれる。そう思って口にした。
「…そんな事、しませんよ」
「え…っ?」
苦笑して、和哉は裕太に顔を寄せた。
「僕は和哉の事が大好きで、大事ですから。裕太の人生を奪うような事はしたくありません」
これだ。
どんなに苛めてきても、裕太は和哉にこれ以上無いくらいに愛されている。これだから、抜け出せない。この年下の男に、自分から捕らわれてしまう。
「あぅ、和哉。好きぃ…」
「僕もです。嬉しい事を言ってくれたごほうびに、中にたっぷり出してあげます。裕太も、たくさん射精して下さいね」
「は、ぁんっ!」
ペニスのベルトが外され、勢い良くはじけ飛んだ。せき止める物が無くなり、裕太のペニスは熱さを増していく。
容赦無くアナルを和哉のペニスで擦られ、裕太は涙を零して甘い悲鳴を上げた。
「イくぅっ。アナルで…イくっ! あぁ、おかしくなるぅっ!」
「おかしくなりなさい。僕の可愛い、裕太」
名前を呼ばれて、熱い塊が裕太の最奥を突いた。意識を丸ごと押し上げられるような快感が全身を駆け巡り、そして。
「んはぁぁっ! イく、イくぅぅっ!」
裕太はアナルだけで精液を吐き出した。我慢させられた分、大量の精液が裕太の腹を汚した。
「僕も、イきます。中に…」
「あぁっ、あはぁっ。オレの中に、和哉の精液…」
中に注ぎ込まれる体液に、裕太はまた感じた。その可愛らしい蕩けた顔に、和哉はキスをする。
「裕太…」
「んむっ、ふぅっ。かず…や」
チュパチュパと舌が絡み合う卑猥な水音が、裕太の耳を犯す。
上の口をキスで塞がれ、下の口はまた硬くなっていく和哉のペニスでみちみちに塞がれていく。
「あんっ、和哉。もっとしてぇ…」
「もちろん。これはお仕置きですからね」
腰を揺すっておねだりをする裕太に、和哉は拘束を外しながら笑う。
「僕が満足するまで、明日も明後日も付き合ってもらいますよ。僕の、可愛い裕太」
こうは言ってるが、きっと満足なんてあり得ない。
本当に大好きで、和哉も裕太も、お互いを求める欲望に際限なんて無いんだから。
「和哉…ご主人様ぁ。もっとオレを苛めて、おかしくして…っ」
自由になった腕で和哉に抱き付き、キスをし合う。
明日からは土日。誰にも邪魔されず求められる。
愛し合う二人の甘い夜は…まだまだ、始まったばかり。
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マンションの廊下で、スーツ姿の男が呟き、玄関を開ける。先に中に入る男を、部長と呼ばれた男が見つめていた。
その瞳は潤み、顔も赤く息が荒い。一見したら具合が悪いと思うだろう。しかし、その正体を知っている男は、悠然と微笑み声を掛ける。
「ほら…いつまでもそこにいると、怪しまれちゃいますよ? 裕太、自分で、歩いて来て下さい」
部下に呼び捨てにされても、裕太は怒らないし怒れない。プライベートではこの部下…和哉の方が立場が上だからだ。
だから、逆らえない。裕太は足を震わせながら、一歩ずつ進んでいく。その動きはこれ以上無い程にぎこちなく、動きの度に裕太の息は熱を帯び、声が出始める。
「っふ…んぁ、ぁう…」
「もう少し、ここまで来れたら、ご褒美ですよ」
まるで飼い犬を呼び寄せる様に、和哉は上司である裕太を呼ぶ。その異常な状況にありながら、裕太は自分を抱き締める為に腕を広げて待っている和哉を見て、目を輝かせていた。
よろよろと歩き、つまずきつつも裕太は和哉の元に辿り着く。
「和哉…オレ、着いた…褒めてぇ…」
涙を浮かべて、十近く年下の男に甘える裕太。普段部長として部下を取り仕切っている強い男の仮面は外れ、淫らな本性がむき出しになり出した。
和哉だけが知っている、本当の裕太。
「良い子ですね、裕太は。ご褒美をあげましょうか」
言って、和哉はポケットに入っているリモコンを操作する。すると裕太の中でわずかにしていた駆動音が一気に大きくなった。
「ひぁぁっ! んぁっ」
「はい。ズボンを脱ぎましょうか」
ガクガク震えて和哉にしがみ付く裕太。その喘ぎに気を良くしながら和哉は、裕太のズボンを下ろした。
「もうびしょびしょですね。駅のトイレでお尻にローターを入れたのはついさっきなのに」
和哉の言う通り、まだ十分程しか経っていない。だが、和哉の調教で開発された身体には十分あれば充分だ。その証拠に、裕太のパンツは濡れている。
ローターの入ったアナルの周りをパンツの上から捏ねただけで、裕太は感じまくった。
「エッチですね、裕太は。プロジェクトが忙しくてご無沙汰でしたから、今日が待ち切れなかったんですよね」
「そう…オレ、待ち切れなかったぁ…。和哉に、触られたくて。苛めてほしくてぇっ!」
大きなプロジェクトがある時は二人きりになる時間さえ作れなかった。触る事も、それ以上ももちろん出来なくて。
和哉に育てられた淫乱な身体は、和哉を我慢せず独占出来る状況が、待ちに待った日が来て、朝から疼いていたのだ。
「お望み通り…たっぷり苛めてあげますよ。気が狂う程の快感で…裕太を泣かせてあげる」
「んんっ…んんーっ!」
耳元で囁かれた甘い誘惑の言葉で、裕太の背筋が震える。ローターで責められるアナルも指で擦られてヒクヒクと動いた。
そして、裕太の喘ぎは身体と共に大きく跳ねた。
「イくうぅぅっ! オレ、っあ、ぁっ」
「おや、僕の許可無しでイったんですか? 悪い子ですね」
悪い子、のフレーズに裕太は反応する。この後の言葉には、きっと。
「床も服も汚れちゃったし、お仕置きをしないとダメだな」
お仕置きという期待通りの言葉を聞いて、裕太は期待を膨らませた。
どれだけ、和哉に苛めてもらえるんだろう、と。
「まずは…お風呂場で綺麗に洗いましょうか」
「良い格好ですね。裕太」
「あ…和哉ぁ」
風呂場に移動して、タイルの床に寝転がっている裕太を和哉は見下ろしている。
見下ろされた裕太の身体は、全裸にされて何も抵抗が出来ないよう拘束されていた。
両腕を背中に回し黒い拘束具で繋がれ、更にそこには手首を拘束する黒革の手錠の鎖がナンバー式のシリンダー錠によって括り付けられている。これでは、裕太は手を使う事など出来はしない。
足も同じく拘束されている。右の足首と太もも、左の足首と太ももが、それぞれ足枷で繋がれていた。そのせいで裕太は大きく足を開いたまま閉じる事を許されない。恥ずかしく勃起したペニスも、その下で恥辱にヒクついているアナルも、和哉の目から逃れる事は出来ない。
これだけでも充分過ぎる程の拘束を施されているのだが、まだ拘束がある。ペニスを絞め付け射精を禁じているベルトと、首輪だ。
首輪には鎖が付いており、その鎖はタオルを掛ける為の取っ手に繋がれている。首輪に付いた鎖の音と重みは、裕太に自分を和哉のペットであると錯覚させた。
年下の男に全身を拘束され、痴態を晒して興奮する裕太を、和哉は愛しげに、しかしサディズムを込めた目で見つめる。その目で裕太は苛めてもらえる事への期待を膨らませ、背筋をゾクゾクと震わせてしまった。
「裕太には、やっぱり黒の拘束具が似合いますね。硬くなった乳首の赤とのギャップがいやらしいですよ」
「んぁぁっ!」
右の乳首を指できゅっと抓まれる。幾度となく弄られて大きく育った尖りは、和哉の指を悦んでより硬くなる。その感触を愉しみながら、和哉が右手でシャワーを取り、コックを回す。シャワーヘッドから、勢い良く湯が溢れ出した。
溢れる湯をしばらく眺めてから、和哉がクスリと笑った。
「裕太の淫乱な乳首なら…コレだけでも気持ち良いでしょうね」
「んひっ!? お湯…だめぇ!」
左の乳首に、シャワーの湯があてられる。和哉の言う通り、裕太の身体は意思の無い液体での刺激も、堪らない快感として認識してしまう。
「あぁぁ…指、イイっ! お湯も…イイよぉ…」
右の乳首は、和哉の長い指で丁寧に捏ねられ、ねちっこく抓られる。たまに強く引っ張られると乳首に自分の体重がかかって、生まれる苦痛と悦楽に、裕太は拘束された身体を激しくのたうち、舌を突き出し喉を反らせて喘いだ。
一方左の乳首は湯による大雑把で稚拙な責めを受ける。快感は入るが、指の刺激に比べたら当然弱い。同じようにしてほしくて、もどかしさに裕太は左乳首を疼かせた。
「あぁんっ…弄ってぇ! こっちも、和哉の指でっ!」
乳首を突き出して、裕太は和哉に訴える。そんな淫猥なおねだりを無視し、和哉派同じ責めを続けた。
届かないおねだりをする間にも、裕太の身体は限界に近付く。そうなるよう開発した和哉が、それを見逃す訳は無い。
「イくっ…イくぅっ…!」
「乳首だけでイくんですか?」
この…ド淫乱。
自身を貶める囁きを耳元でされ、裕太は一気に追い立てられた。
「ひぁぁっ…! イくぅぅっ!」
不自由な身体を陸に上がった魚の如く跳ねさせ、裕太が達する。激しい絶頂だったが、裕太のペニスは精液を出せない。根元を縛めるベルトがあるからだ。
「お願い、和哉。イきたい、イかせてぇ…」
無意識に腰を振りながら、トロンとした瞳と甘えたな口調で裕太はねだる。その趣味の無い男でも唾を飲みそうな仕草だったが、和哉は冷たく言い放つ。
「和哉。これがお仕置きだって、忘れたんですか?」
ビクッ、と怯える裕太に、和哉は続けて言った。
「これは、おあずけが必要かな」
「ひっ…!」
おあずけ、を裕太はひどく怖がる。それは、以前にされた時の事を思い出したから。
和哉の言うおあずけとは、何もしない事。前におあずけされた時は、裕太がどんなに体が切なくなっても、どんなにはしたなく必死にねだっても、和哉は何もせずに裕太を観察していた。
視姦されて、触られる事無く自身の淫乱さで堕とされる責め苦は辛い。だから、何とかして回避しようと拒む。
「お願い。おあずけはやだぁ。何でも…するから…」
裕太のその言葉を待っていた和哉は、意地悪く笑う。そして、シャワーを止めて床に置くと、立ち上がりボクサーパンツを脱いだ。
ブルンッ、と揺れて和哉のペニスが現れる。何度も自分を快感の果てに連れて行った肉の棒に、裕太の身体がじゅんと熱くなった。
アナルをヒクつかせながら物欲しそうにペニスを見る裕太に、和哉は命令を下す。
「さ…立って」
「う、ん」
寝返りを打ってうつ伏せになった後、風呂場の壁や浴槽の縁を使って裕太は拘束された身体を命令通り立たせ始める。
手も足も動かせない裕太が苦戦しても、和哉は手を貸さない。しかし、急がせる事もしない。ただじっと裕太を待っている。
最初は命令された事だが、待たれている事で急がなきゃという気持ちになり、だんだんと命令から自発的に『和哉の為に早く立たなきゃ』という意識に変わった。
「は…ぁ、立った…」
「ふふ…良く出来ました」
頭を撫でられて、裕太は目を細める。心地よさに身をよじる様子を見つつ、悪戯な表情を浮かべて和哉はシャワーを手に取った。
「コレは…ココに、ね」
「はぅっ!?」
正面から股間の下にシャワーを差し込まれ、裕太は声を上げた。
膝立ちになった裕太の下にあるシャワーは、縛られ動かせない裕太自身の足でがっちりと固定されている。そして、シャワーヘッドの先は…裕太のアナルに向けられていた。
これで…お湯、出されたら。
思わず想像し、裕太はペニスを反応させてしまう。和哉はそれを見て小さく笑うと、期待に応えるべく再びシャワーを出した。一瞬の間を置いて、湯が裕太の敏感なアナル。和哉に性器へと作り変えられた場所を打ち始めた。
「あぁっ、あぁんっ! 逃げられないぃっ…」
どんなにもがいても、自分の足が挟み込んでいるシャワーは外れない。感じまくる度に、射精を封じられたペニスから先走りが流れ湯と混じっていった。
「裕太、ほら。裕太の大好きなモノですよ」
「あっ…」
顔の少し前に、たくましく太い和哉のペニスが突き出された。
鼻に入ってくるすえた雄の匂い。そして湯で体温が上がりぽやぽやとした頭が、裕太のわずかな理性を溶かしていく。
舐めたい。和哉のチンコ、舐めたい。
欲望に駆られて、裕太はペニスに自ら近付く。シャワーの刺激で震え、拘束された身体で前へと進む。
「はあぅ…和哉の、チンコ…」
ついにペニスの前に辿り着いた裕太は、恍惚の表情で舌を垂らし、息使いの荒い口を大きく開けて、和哉のペニスをくわえ込もうとした。
そんな裕太の動きが、本人の意思に反して止まる。
「え…っ?」
裕太は驚いて振り向く。後少しで届くのに、本当に目と鼻の先なのに。首輪の鎖がピンと張ってしまい、それ以上近付けない。
全て、和哉の目論見通りだ。
「裕太、しゃぶって」
「無理ぃっ…届かな、いぃっ!?」
裕太が甘い悲鳴を上げる。和哉がシャワーの勢いを最大にしたのだ。
「あふっ…くぁっ。やめへっ、お湯らめぇっ」
「止めてほしかったら、しゃぶりなさい」
無茶な命令だけれど、反論まで頭が回らない。裕太は必死で舌を伸ばし、首輪で繋がれてる事も忘れてペニスをしゃぶろうとする。
泣き顔を晒しながら逃れられない刺激に悶える愛しい上司の姿に、主人である部下は満足げに笑い、言った。
「ほら、お仕置きなんですから、しゃぶらないと。それとも、もっとヒドいお仕置きをしてほしいんですか?」
「やら…お仕置き、やだぁ…」
お仕置きから逃げる為に裕太は身体を振り乱して拘束を解こうとするが、その身体はもう限界を迎えていた。ペニスに熱が集まり、絶頂を抗う事は出来ない。
「イくっ…イく! オレっ、イく…ぅぅっ!」
射精を伴わない二度目の絶頂。それを見て、和哉は裕太の足の間からシャワーを抜いた。
「ご主人様のをしゃぶりもせず自分だけイくなんて、これはお仕置きしか無いな」
「許してぇ。もう、許して」
「いいえ、許しません」
和哉の言葉に裕太は絶望する。が、それはすぐに喜びに変わった。
「罰として、裕太には可愛いアナルで僕のペニスをしゃぶってもらいます。どんなに泣いて感じようが、僕が満足するまで」
「あ…ぁんっ」
喜びに打ち震える裕太は、膝立ちの状態から優しく仰向けに倒された。その大きく開かされたアナルに、熱くて硬いペニスが押しあてられる。熱っぽい視線を向けてくる和哉に、裕太の身体はきゅんきゅんと疼いた。
「反省をしてるなら、裕太に飢えてる僕にいやらしく感じた顔を晒して、はしたなくイき狂って下さい」
「ぁん…分かった。っん! あぁっ、入ってきたぁっ!」
何の遠慮も無く突き入れられたペニスを、裕太の中は悦んで絞め付ける。
「裕太のアナルは良い子ですね。僕のをはむはむとしゃぶって、グネグネと揉み込んでる」
「ふぁぁっ! 嬉し、ひっ」
褒められた嬉しさは中の動きに直結して、ペニスをぎゅうぎゅう絞めた。その事により中が強く抉られ、堪らない快感に裕太は身体をビクビクと蠕動させる。
手足を拘束されて、支配される屈辱すらも快感にする裕太は、もう年上の男としてのプライドなんて欠片も持ち合わせてはいない。
主人である和哉から与えられる全部に悦び、望み通りの反応を返す一匹の淫らな雄犬だ。
「気持ち良さそうですね。いっその事、会社の皆にも今の裕太を見てもらいましょうか?」
「やだぁ…和哉以外に、あっ、なんてぇ」
「冗談ですよ。僕もこんな可愛い裕太を僕以外に見せたくない。出来るなら二十四時間監禁して閉じ込めて、ずっと可愛がっていたいくらいですよ」
「あぁ…っ」
和哉の願望が語られ、裕太は少ししてほしいと思う。
和哉に監禁されて、毎日和哉の事を考えて、和哉に苛めてもらえる。
何もかもを握られたペットの生活を想像し、裕太は興奮してしまう。
「っ…! 急に、絞め付けが強くなりましたよ」
「あぁ…和哉に監禁されたいって思ったら、つい。…んん、いいよ。オレ、監禁されてもっ」
きっと、幸せになれる。そう思って口にした。
「…そんな事、しませんよ」
「え…っ?」
苦笑して、和哉は裕太に顔を寄せた。
「僕は和哉の事が大好きで、大事ですから。裕太の人生を奪うような事はしたくありません」
これだ。
どんなに苛めてきても、裕太は和哉にこれ以上無いくらいに愛されている。これだから、抜け出せない。この年下の男に、自分から捕らわれてしまう。
「あぅ、和哉。好きぃ…」
「僕もです。嬉しい事を言ってくれたごほうびに、中にたっぷり出してあげます。裕太も、たくさん射精して下さいね」
「は、ぁんっ!」
ペニスのベルトが外され、勢い良くはじけ飛んだ。せき止める物が無くなり、裕太のペニスは熱さを増していく。
容赦無くアナルを和哉のペニスで擦られ、裕太は涙を零して甘い悲鳴を上げた。
「イくぅっ。アナルで…イくっ! あぁ、おかしくなるぅっ!」
「おかしくなりなさい。僕の可愛い、裕太」
名前を呼ばれて、熱い塊が裕太の最奥を突いた。意識を丸ごと押し上げられるような快感が全身を駆け巡り、そして。
「んはぁぁっ! イく、イくぅぅっ!」
裕太はアナルだけで精液を吐き出した。我慢させられた分、大量の精液が裕太の腹を汚した。
「僕も、イきます。中に…」
「あぁっ、あはぁっ。オレの中に、和哉の精液…」
中に注ぎ込まれる体液に、裕太はまた感じた。その可愛らしい蕩けた顔に、和哉はキスをする。
「裕太…」
「んむっ、ふぅっ。かず…や」
チュパチュパと舌が絡み合う卑猥な水音が、裕太の耳を犯す。
上の口をキスで塞がれ、下の口はまた硬くなっていく和哉のペニスでみちみちに塞がれていく。
「あんっ、和哉。もっとしてぇ…」
「もちろん。これはお仕置きですからね」
腰を揺すっておねだりをする裕太に、和哉は拘束を外しながら笑う。
「僕が満足するまで、明日も明後日も付き合ってもらいますよ。僕の、可愛い裕太」
こうは言ってるが、きっと満足なんてあり得ない。
本当に大好きで、和哉も裕太も、お互いを求める欲望に際限なんて無いんだから。
「和哉…ご主人様ぁ。もっとオレを苛めて、おかしくして…っ」
自由になった腕で和哉に抱き付き、キスをし合う。
明日からは土日。誰にも邪魔されず求められる。
愛し合う二人の甘い夜は…まだまだ、始まったばかり。
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