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二匹の淫獣は許可を悦び仲良く間抜けにむしゃぶりつく

2023.07.11.Tue.21:00
「あー……あおぉー……」
「おぁっ、うあぉ、あぅぅっ」

地下に設けられた石造りの牢獄に、荒い呼吸混じりの鳴き声が響いている。その声だけを耳にしたなら、ほとんどの者は獰猛な獣を連想するだろう。頑丈な鉄格子の向こうにいるのは、会話の通じない存在だと判断するだろう。
だが、実際は違う。牢獄に閉じ込められ意味を成さない鳴き声を発しているのは、一人の男と青年だ。人間としての自覚を忘却させられ、飼育される生物の証である黒い首輪の金具に音を立てさせながら狭い空間を四つん這いで歩き回っている。そんな裸体の男と青年が、その地下牢では飼い慣らされているのだ。

「わぉ、あぉんっ、ひゃおぉぉんっ」
「がぅ、ぐらぅ、がひゅぅぅっ」

乱れた息に切なげな色を混ぜながら、二匹の獣が忙しなく鉄格子の内側で移動を繰り返す。丸出しにさせた尻穴を苦しそうに収縮させ、その下で限界まで張り詰めた男根を絶え間無く脈動させながら、今の己の惨めさを理解する知性も奪われた男と青年が時折お互いの裸体がぶつかる衝撃が生んだ甘い刺激に汗塗れの身を跳ねさせつつ四肢を用いてうろうろと動き回る。
その無様極まりない、当ても理由も無い行動がどれくらい続いた頃だろう。牢獄の床が全身から噴き出た汗と男根から滴った透明な蜜に汚れ、すでに皆無に等しい二匹の思考能力が休み無く湧き上がる淫欲に押し潰されきった頃、鉄格子の前に一人の青年が立った。
それは、牢獄の中で獣に堕ちた二匹と同じ顔を持った青年だ。二匹とは違う形で人間を捨て、捕らえた男と青年の精神と肉体を常に発情する淫獣の物へと作り変えた魔族の青年は、正妻である王妃の子ではなく戯れに抱かれた妾の子という理由で自身を蔑ろにした者達が誇りを一切感じさせぬおねだりの視線を鉄格子越しに飛ばす様を嘲笑いながら、今抱いている充足をより愉悦に満ちた物とする為に悠然とした態度で許可を与えた。

「父上、兄上、ちゃんと我慢が出来ましたね。それでは、ご褒美に気持ち良くなっても良いですよ。二匹でお互いのはしたない穴を舐め合いながら、俺の前で仲良く間抜けにイき狂って下さい」
「あぉぉっ、んあおぉっ!」
「がぉっ、ぐあぅっ!」

一国の王であった男が自らの息子である青年の裸体に密着し、首筋に触れる男根の熱を感じつつ尻穴へとむしゃぶりつく。
気高き王子であった青年が己の父である男の下敷きとなり、火照りきった裸体の熱さを身体中に流し込まれながら同じように尻穴へとむしゃぶりつく。
かつての姿から遠くかけ離れた滑稽な痴態。それを自らが破滅させた国の中心で、憎しみが蓄積する場所から至福が蓄積する場所へと変貌した宮殿の地下で独占しながら、魔族に堕ちてまで復讐を果たした青年は自分を良いように扱った二匹がもう一匹の尻穴を一生懸命に舐めしゃぶる光景に人ならざる心を滾らせ、笑みの黒さを際限無く引き上げていくのだった。






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愚かな少年はびしょ濡れの裸体に復讐を注ぎ込まれる

2023.06.30.Fri.21:00
たったの十数分。そんな短い時間でも汗が噴き出す程の熱気と湿気が充満した空間で、少年は一人置き去りにされていた。

「んぅ……ふぅ、むふうぅ……っ!」

視界を閉ざし口を塞ぐ黒色の粘着テープの上を己の汗が伝うのを絶え間無く感じる。壁に設置された手すりを掴んだ状態から離れられないようにと顔面にもたらされた物と同じテープで手を包み込まれた腕からも、だらだらと汗が流れ出る。胸部よりも高い位置で端にまとめた布を結ばれている肌を覆い隠す役目を放棄させられた黒いタンクトップが汗を吸って得た重みを感じさせられながら、纏っていた半ズボンと共にブリーフを奪われた無防備な下半身が、汗が撫でる刺激に反応して尻穴を収縮させつつ先端から汗を滴らせている小ぶりな男根を脱出を求める力無い身悶えに合わせて左右に揺らめかせている。
汗に塗れた拘束姿で放置されている少年は、まだ三十分も経過していないというのにすでに限界を強く覚え始めている。見ることを禁じられ己の呻きともがきの音以外聞こえない状況に取り残された哀れな少年は、思考を鈍らせ体力を奪う暑さに苦しみながら実際の時間よりも遥かに長く感じる責めに絶え間無く追い詰められ続けている。
そうしてたっぷりと心と身体を擦り減らされ、汗に濡れていない場所が無くなる程の状態となるまでほったらかしにされた惨めな少年は背後の扉が開く音を認識し疲弊しきった脳から哀願の唸りを紡ぐ暇さえ与えられぬまま、無慈悲な少年達の手で、自身を憎む同級生達の手で、抗えぬ姿に変えられた裸体に本気の復讐を注ぎ込まれ始めてしまった。

「○○君、ただいま。飲み物の補充をしてる間待たせちゃってごめんね」
「一人きりで寂しかったでしょ? お詫びに、ここからはさっきよりも激しくいたぶってあげるよ」
「○○君が大好きな乳首弄りをしながら、おチ○チンを気持ち良くしてあげる。お尻を指や俺達のチ○コでほじほじしながら、色んな気持ち良いところをたっぷりと嬲ってあげる。○○君みたいな暴力とは違う形でこの逃げられない身体を苛めて、今日もたくさん無様に鳴き喚かせてあげるからね?」
「んー……っ! むぐ、ぶふうぅ……!!」

暑さに霞む頭の中に絶望と戦慄と、遅すぎる懺悔を募らせながら。傍若無人に振る舞い同級生達からの恨みを濃く育て上げた愚かな少年は自身の監禁場所に選ばれた校舎裏の忘れ去られた倉庫の中に言葉にならない悲鳴を虚しく響かせ、天窓から注ぐ日光と締め切られた扉以外に風の通り道の無い空間に籠もった熱気に混じる体臭を嘲笑いつつ弱点を弄ぶ復讐者達を悦ばせる痴態を、汗と淫らな体液を惨めに撒き散らしながら披露させられていくのだった。






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幸せな脅迫は抗えぬ男にもどかしさを抱かせる

2023.03.29.Wed.21:00
掃除の際に溜め込んだ疲れと、流した汗が残ったままの裸体に縄が施されていく。日常に戻った時に見えぬ位置だけに跡が残るよう配慮された縄が、男の自由をゆっくりと奪い取っていく。
男はそれに対し、一切の抵抗を行わない。この時間の為に、自分は後輩が親戚から受け継いだ山奥の家屋へと赴き掃除の手伝いを行ったのだ。そんな事実を改めて胸の内で噛み締め興奮をじんわりと滾らせながら、男は会社の後輩である男がもたらす縄を無抵抗に受け入れていく。
ネットで自らの足に縄を施した写真や、自らの意思で手錠を嵌めた写真を公開していた瞬間に募らせていた欲求が満たされていく。自力では解けぬ拘束によって抵抗を禁じられていく。自分の秘密の愉しみを暴いたのが後輩で良かったと思いながら、先輩である男はやがて、自由を完全に奪われた姿となった。

「あ……ホントに、解けない……俺、縛られてる。○○に捕まってる……」

自分の弱みを握った上で願いを叶えると申し出た後輩を恍惚の表情で見上げながら、先輩の男は隠したくても隠せなくなった男根を硬く勃起させつつ己が置かれた状況をぼんやりと言葉で再確認する。
二の腕と胴体を繋ぐ縄と、背中で重ねさせられた肘から手首までの部分を括る縄、そしてそれらの縄を遊び無く結合する後から足された縄は幾ら力を込めても緩みすらしない。足首と太ももを短く括り左右の足に折り畳んだ形を維持させる縄も、耳障りに軋むのみで外れる気配すら見せない。無意味と知りつつ身をよじらせ周囲に助けはおろか民家すら存在しない状況で後輩の支配下に現実を噛み締めながら、男は歪んだ渇望が満たされていく感覚に愉悦を何処までも増幅させていく。
だが、後輩の手はまだとまらない。男の裸体を縛り上げた縄が入っていたバッグから次に取り出した拘束具を眼前に見せ付けた後輩は、目を一層蕩けさせ命じた訳でも無いのに口を大きく開いて準備に協力する先輩に笑みを深めながら、新たに用意した器具を、黒革の目隠しと穴の空いた赤いギャグボールを装着し始めた。

「あむ……んぅ、あうぅ」

自分でする時は、手足は常に自由ですぐに取り外せた。口から垂れ落ちる唾液も、すぐさま拭える状態にあった。
しかし、今は違う。後輩が外してくれなければ、自分はもう何も見ることなど出来ない。何もしゃべれず、だらしなく溢れる唾液を清めることも叶わない。
手足を縛る縄だけでもこれ以上無いくらいに幸福だったところに視界を閉ざし発言を禁じる上乗せの拘束を加えられた男は、己の惨めさを嫌でも思い知らされながら被虐の悦楽を膨らませていく。そうして分かりやすく発情と興奮を高めた先輩である男に自らの劣情も刺激された後輩の男は、この日の為に購入し畳に敷いた新品の布団の上で嬉しそうに身をくねらせている可愛い先輩の背後に回ると、普段から自分の指で苛め快楽を覚えられる器官に育てていた左右の乳首を捏ね回しながら、本性を表わし淫猥な脅迫を口にした。

「じゃあ……先輩。何をされても逆らえなくなったところで、このいやらしい身体をたっぷりと苛めてあげますよ。自分で弄っているところを世界中に見せちゃうくらいにはしたない乳首を、モザイク越しにビンビンになったところを披露してた恥知らずなチ○コを、自分で指を入れたり玩具でほじったりしてた欲張りなケツ穴をたくさん可愛がって、追い詰めて、俺に毎日縛られて弄ばれたいって考える淫乱に躾けてあげます。もう二度と俺以外の人間に大事なところを見せないって約束出来るようになるまで……気持ち良く苦しめ続けてあげますからね?」
「んまぅ、あぶうぅ!」

それだけで、良いの? そう約束するだけで毎日縛ってもらえるし、苛めてももらえるの?
全く脅迫になっていない最高の交換条件を提示する後輩の指に挟まれた乳首を優しく荒々しくいたぶられながら、先輩である男は実質的な愛の告白である一方的な要求に先程以上の悦びを募らせつつ、今すぐに肯定の返事を行えなくされた口からもどかしさを含んだ甘い呻きを飲み込めない唾液と共に迸らせていた。






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傍若無人な男は裏切りの果てに堕落へと突き落とされる

2023.02.27.Mon.21:00
自らの太ももを抱えさせられた状態で手首同士を遊び無く繋ぐ魔術仕掛けの枷を施された男はもう、手首の枷と首に嵌められた奴隷用の魔法具を結ぶ黒い魔力によって編み込まれた縄という追い打ちの縛めが無かったとしても、手足を思い通りには動かせない。
すでに皆無に等しい自由を更に削り落とす為にと足首に加えられた、手首の物とは違う魔術が込められた枷の力で膝から下の部分を限界まで開かされた無様な男はもはや屈辱に満ちた状況を打破すること以前にベッドに背中のみを触れさせた間抜けな体勢から離れることすらも不可能な立場へと追いやられてしまっている。
腕を拘束する枷によって足の動きを大きく制限され、胴体に密着させられていない膝から下を大きく開かせる枷のせいでなりふり構わずに暴れることすらも禁じられた男は、誰が見ても圧倒的に不利な状態だ。
しかし、ありとあらゆる選択肢を削ぎ落とされているはずの男は、自分から衣服と共に身動きを没収した男達に対して強気な反抗の態度を保ち続けている。無防備に露出させられた尻穴と、丸出しにさせられた男根を無遠慮な指達に容赦無く責め嬲られても、それらの刺激から逃れられないはずの男は鋭い怒りと憎悪を剥き出しにした言葉を放ち続けている。
何故なら、弄ばれている男にとって自分を弄んでいる男達は本来、従順な部下という存在だからだ。どんな命令にでも従い、必要とあらば自分の為に命を捨てる。そんな相手であるべき男達からの反逆を受けた男は、何の躊躇いも無く追加される淫薬によって無限に高められていく発情と快楽に手も足も出せなくされた雄々しく鍛え上げられた裸体を悶え苦しませながら、殺意を込めた声を反逆者達に浴びせかけ続けていた。

「貴様らっ! 必ず、ごろっ、じでやるうぅ! 鮫共のっ、えざっ、にいぃ! じでっ、んぎいぃ! じでやるうぅぅぅっ!!」

人間として、雄として、そして傍若無人な海賊としての誇りを胸に抱きながら、昨日まで船長であった男が支配者の側に君臨した部下の男達に怒気を休み無く飛ばす。
時折堪えきれずに漏れた喘ぎを交えながら、部下の手で酒に盛られた薬品の効果で意識を奪われ様々な自由も取り上げられた男は、商人の船を襲った際に略奪した拘束具を鳴らし淫薬を丹念に塗り込まれている尻穴と男根を苦しげに震わせつつ、裏切り者達へと下す粛清の内容を叫んでいく。
無論、その粛清を実現に移す手段など今の男には何一つとして無い。己の理不尽な言動と行動に嫌気が差し結託しての下剋上に踏み切った部下達は元船長が紡ぐ惨めな怒りを嘲笑いつつ、真の恥辱に向けて守る物の無い尻穴と男根をじっくりと熟成させていく。

「いい加減に、じっ、ろおぉ……っ! ふあぁ!? ひゃめ、りゃめ……ひゃめろぉぉ……っ!!」

長い時間を掛けて淫らな弱点を薬の力を借りた指達で高めに高められた男は、虚勢を張ることすらもままならない。
こんな情けない自分の声など聞きたくないし聞かれたくないと願っても口は引き結べず、かといって今まで通りの態度を示そうにも何かをしゃべったらそれは甘く蕩けた悲鳴交じりの物となってしまう。
せいぜい今の男に取れる行動は、尻穴と男根を襲う衝動を悟られないように努めることだけ。けれど、その衝動の存在は部下達にはとっくの昔に筒抜けで、何もかもを把握した上で元船長を内側から追い詰める衝動を限界まで肥大化させる責めを協力して逆らえぬ裸体に注いだ部下達は、これ以上焦らしたら本格的に堪能する前に正気を破壊してしまうという認識を共有して反逆を次の段階へと移行させ、たっぷりと育て上げた尻穴に頂点を強要する快楽を、雌としての自覚を植え付け隷属へと導くとどめの悦楽を、容赦など一切無い激しさを有した腰振りで叩き込み始めた。

「おほっ!? ほっ、ぎぃぃぃぃっ!?」

宣言も無く尻穴を貫いた部下の男根がもたらす悦びが、船長であった男の顔面をみっともなく蕩けさせ愉快な絶叫を上げさせる。
淫薬を纏った指で入り口を捏ねられ浅い部分のみを苛められていた尻穴が初めての到底思えない歓迎の蠢きを披露して訪れた部下の男根を熱烈に揉み込み、数えきれぬ程の寸止めをさせられた男根が腸内で暴れる部下の男根に押し出されるかの如く精液をどぷりどぷりと溢れさせていく。
その様に、唯我独尊を体現した振る舞いを取っていた船長の陥落を確信した部下達は、今尻穴を犯し抜いている仲間の邪魔をしないよう船長の裸体をいたぶる指の動きをより残忍な物へと、種類に富んだ物へと変化させ、船長の崩壊を確定させる快楽を生成させていく。
達したばかりの男根をこれまでとは違う本気の責めに晒され出した船長は、ただただどうすることも出来ずにイかされるしか無い。生殺しを前提とした責めを切り上げ絶頂に次ぐ絶頂を作り始めた指達に男根をイき狂わされている元船長の男は、尻穴を掘削する男根が与えてくる意に染まぬ至福にも翻弄させられながら雄と雌の快楽を同時に極めさせられるしか無い。
暴力的なまでの気持ち良いを少しでも逃がそうと考える本能が放たせていた喉が破れんばかりの絶叫を口内に潜り込んだ指達に阻害されているかつて海賊船の支配者だった男は、指に噛み付く力すらも失った口を好き勝手に蹂躙する男達の思惑に沿った末路へと追いやられるしか無い。
男に残された道は、船の中で人権を剥奪された肉奴隷として飼育される淫蕩な凌辱の道だけなのだ。

「うぐっ、あぉ、はおぉぉんっ! おっ、えぉ、んむぅぅぅっ!!」

順番に尻穴を満たし、精液を流し込んでいく部下達の男根に鳴き喚かされながら。男根全体を射精に至っても許さずに刺激する指達に、最後の砦であった誇りを打ち砕かれながら。元船長の男は自分がこんなにも乱されているのは卑怯な部下達が用いた薬のせいだと言い訳をする余裕すらも断続的に迫る絶頂の波に押し流されつつ、二度と這い上がれぬ堕落へと、男根無しでは生きられない色狂いへと成り下がる展開へと、抵抗さえ叶わぬまま突き落とされていくのだった。






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少年主は大好きな執事に獣欲を返される

2023.02.09.Thu.21:00
自身の父よりも年上である壮年の執事に、少年は親愛の情を越えた恋慕を抱いていた。
これだけ年が離れている自分が好意を寄せても、執事にとっては迷惑なだけだろう。そう認識しつつも、少年は執事が好きである想いだけは知って欲しいという願いを込めてを日々の感謝に織り交ぜながら愛を示していた。
遠回しに男同士であることを指摘され、あるいは将来愛した相手に言葉は取っておきなさいと言い含められても、湧き上がる愛を丁寧に伝える毎日。そんな状況に変化が訪れたのは、少年の両親が仕事の都合で二ヶ月日本を離れる必要に迫られ、少年に関する一切の世話を執事に任せて出国した日だった。
いつものように就寝の挨拶に交えて食事などへの感謝と共に執事へと愛を告げた少年は、普段と変わらない穏やかな笑みを浮かべつつ瞳の奥に今まで見せたことの無い欲望を滲ませた執事に距離を詰められながら、掠れた声で問いを浴びせられた。

「○○様、その大好きは私にこうされても構わないという意味ですか?」

その問いに答える間も与えられぬまま、少年は執事に唇を奪われた。
片膝を付いてもまだ少年よりも高い位置にある執事の頭部が右手で上を向かせた少年の顔面へと迫り、急な展開に困惑する反応に気付きつつも無視しながら、深く熱い口付けを降らせていく。

「んっ、んふ、むふっ……」

初めての口付けが、愛する執事に盗まれていく。驚きを感じ、それ以上の至福を膨らませながら、少年は執事の背に腕を回してより熱烈な口付けをねだる様な動きを無自覚に選び取っていく。

「はぷ、んむ、あふぅっ」

もう少年は自分と執事の唾液が混ざった液体が喉に溢れ落ちていることも分からない。もう少年は口内に執事の舌が侵入している事実も、その舌に一層の幸福を欲しがる本能を肥大化させた自分が舌を一生懸命に絡ませている事実も認識出来ない。もはや少年は、己の衣服の下で幼い男根が硬く張り詰め絶頂に至ろうとしていることも理解出来ない。
大好きな執事に寄せた愛の意思達を大きく上回る情熱的な返礼にただただ翻弄させられるだけの存在となった少年は、執事の口内に甘い悲鳴を吸われながら射精に達することしか出来はしないのだ。

「んみゅ、ふぅぅんっ……!」

ビクン、と少年の肉体が大きく跳ねる。寝間着の股間部分が吐き出された淫液でじっとりと濡れ、弛緩した身体が執事の腕に、溜めに溜め込んだ獣欲を剥き出しにしながらも優しい態度を維持している執事の胸に、抱き留められる。

「これだけ可愛い反応を見せて下さるということは、先程の問いの答えはイエスでよろしいですね」

言葉を発する余裕をまだ取り戻せていない少年が、充足感にぼやけた脳で肯定を意味する首の動きを肉体に行わせる。
それを受け取った執事は、絶頂直後の少年主の肉体をお姫様抱っこの体勢となるように持ち上げ、少年自身の部屋へと歩き始めた。

「ありがとうございます、○○様。それでは、これからは私の大好きを○○様にたっぷりとお伝えさせて頂きます。私がどれだけ貴方を愛しているかを、旦那様方が家を離れた途端欲望を抑えられなくなる浅ましい執事なのかをお伝えする時間を、本日より夜の学習メニューに加えさせて頂きますね。○○」

生まれて初めてされた執事からの呼び捨てに運ばれている肉体を幸福に痺れさせながら、少年は先程の口付け以上の喜びが待ち受けているという情報に欲望を加速させ、ついさっき絶頂したばかりの男根で濡れた寝間着を持ち上げる光景を、執事としての誇りを捨て柔和な獣と化した男に見せ付けていた。






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